フィンテックに金融業界はジッとしてられない

フィンテックを盛り上げているのは一般庶民ではなく金融業界です。フィンテックならぬ「貧テック」が横行しています。

貧テックが吹き荒れる予感

国対国レベルの競争に激化しています。ロケットや軍事の競争と同じく、庶民のニーズに根差したイノベーションというよりは国の”メンツ”をかけた問題となっています。金融業界はじっとはしていられません。




なんと今年はシーテックに日銀が参戦

毎年10月に開催の国内最大の家電・IT見本市シーテック(CEATEC JAPAN)。

千葉の幕張メッセで開催されます。100メーターも会場を歩けば、手提げ紙袋は手渡されるパンフレットで一杯です。でも近年は、ソニー、日立製作所、東芝が出展を見送るなど、地盤沈下が否めません。

そんなシーテックですが、今年2017年は日銀が出展するとあって、ちょっとした話題になっています。

昨年2016年4月に日銀はフィンテックセンターを立ち上げました。民間調査によれば、立ち上げ前年2015年は、首位米国の0.5%、中国の30分の1しか関連投資はなされていなかったようです(日経新聞2016/8/24)。

民間金融業からすれば、仮想通貨なんかが本格的に普及すればデメリットの危険性の方が高くなるのかもしれません。既得権者が脅かされるからこそ、フィンテックはイノベーションとみられています。及び腰の民間を牽引するため、日本では官主導で動き始めました。

 

証券取引所の動き

昨日(8/8)の日経新聞『世界の証取 株取引・決済』によれば、仮想通貨を支える中核技術「ブロックチェーン」の取り込みを世界の証券取引所は急いでいます。米ナスダックは同技術の関連ベンチャーに出資し、オーストラリア証券取引所も清算・決済インフラに導入を検討しているようです。

ブロックチェーンは台帳管理の仕組み。中央集権的に管理してきた台帳を、インターネットで繋がる個々の端末に記録し、記録にエラーが生じても端末間の通信により修復します。サイバー攻撃に強く、低コストとされています。莫大なシステム開発投資を要する金融業界にとっては、魅力ある技術でもあります。

当記事によれば、未公開企業の間で取引所に頼らない資金調達手段が生まれたことも開発を急ぐ理由の一つだそうです。

 

まとめ

バズワードの域を出ない「フィンテック」。貧テックのような庶民を一層貧しくするサービスもあれば、国を挙げてのインフラ整備の競争合戦もあります。

確定拠出年金(401k,iDeCo,DC)の毎日スイッチングする私にとっては決済が早くなるのであれば運用の制度が上がり、そりゃ嬉しいですよ。確定拠出年金がブロックチェーンで守られる将来なんてまだまだずっと先なんでしょうが。

フィンテックは、十把一絡げには語れないようです。




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