信託報酬は7年ぶり低水準、だが

投資信託の運用会社は、長期マネーの取り込みに躍起です。

 

9/12日経新聞『長期マネー 取り込み急ぐ』によれば、投資信託の運用手数料にあたる信託報酬は足元で7年ぶりの低水準です。

若年層や投資信託初心者が長期運用に向けて低コストの投信を選別する動きを強めており、運用会社が保有する期間中ずっとかかる信託報酬を相次ぎ引き下げているためだと、記事では述べてきます。




投資信託にかかる手数料

投資信託は、購入時と保有期間、売却時に手数料が発生します。「買ったらおしまい」とはいかないところが、初心者には大きな壁ですね。当記事に、足元の水準が紹介されています。

購入時→販売手数料

購入額の0〜4%程度

保有期間→信託報酬

運用残高に対し年0.2〜2%前後

売却時→信託財産留保額

解約額の0〜0.5%程度

なんで取られるのがわからないのが、「信託報酬」と「信託財産留保額」でしょう。

 

信託報酬とは、運用・管理にかかる手数料です。運用会社は、商品の裏付けとなる純資産(株式や債券、REITなど)を売買を行っています。売買で生じる費用を商品購入者が負担するわけです。

 

信託財産留保額とは、途中解約に対するペナルティのようなものです。途中解約によって、運用会社は純資産のリバランスが必要となり売買手数料が生じます。その手数料分を商品保有を継続する人が負担するのはフェアではないので、途中解約者から徴収するお金です。ただ、運用会社側からすれば、途中解約者が発生しても、新規購入者が増えていれば相殺できます。自助努力できる名目のお金なので、信託財産留保額を取らない投信も多いです。信託財産留保額が掛かる投信は、解約のリスクが高く人気がないとも受け止められてもおかしくありません。注意が必要です。

 

まとめ

確定拠出年金(401k,iDeCo,DC)の商品にかかる手数料も考え方は同じです。販売手数料と信託報酬、信託財産保留額が掛かります。ただし、販売手数料と信託財産保留額がかからない商品がごく一般的です。

確定拠出年金の商品は投資信託よりも割安です。わざわざ投資信託を購入するよりも、確定拠出年金のほうがパフォーマンスが良いです。

 

投資信託の信託報酬率の経年変化が当記事にグラフ化されています。モーニングスター・ダイレクトのETF(上場投信)を除く投信データをもとに、日本経済新聞社が集計した数値です。2017年度の8月末時点での運用残高に対して年1.38%と、10年度(1.36%)以来の低水準です。

でも、グラフからはこの5年ぐらいが低下傾向であり、1991年度以来おしなべて上昇傾向です。7年ぶりの低水準だからといって、今後もその傾向がずっと続くようにはグラフからは読み取れませんでした。

 

信託報酬率より運用利回りのほうが大事です。

6/14日経電子版『確定拠出年金、利回り上昇 16年度は2.76% R&I調べ 』によれば、加入者の運用利回りの実態は2.76%と、先に述べた信託報酬率1.38%よりもはるかに高いです。

それに、信託報酬は、実費で毎日ジリジリと資産が切り崩されているイメージを持ってあませんか?実費で損するわけではありません。

信託報酬に対する大きな誤解

も合わせて読んでもらえれば幸いです。信託報酬率に固執せず真面目に運用に励むほうが大事だと私は考えています。




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