WTI原油70ドル接近! トランプ大統領の意外なツイート

「原油価格は人為的で高い」、トランプ大統領はツイッター上でOPECを名指しで非難しました。

実際には人為的な頑張りも虚しく、これまでなかなか原油価格は上がりませんでした。 原油価格が上がれば、シェールオイルの採算性が回復しOPEC・ロシアのシェアに低下圧力がかかります。2016年時点で既に米国はサウジアラビア、ロシアを凌いで生産量トップです。 http://www.mofa.go.jp/mofaj/kids/ranking/crude_much.html

にもかかわらず、協調減産は続けられています。昨年11末のOPEC総会で今年2018年末までの継続を決めています。「よく頑張ってる」、そんな声が優先だと思っていました。

トランプ大統領のツイート

そこに意外なトランプ大統領のツイートです。4/20(金)、OPEC・ロシアに先んじて協調減産に否定的な見解を明らかにしました。 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180421/k10011412251000.html

トランプ大統領のツイートを受けて協調減産の取りやめが意識され下落。ところがさらなる意外です。瞬く間に上昇に転じ直近高値を更新する展開です。70ドル/バレルが見えてきました。

物価上昇懸念、株式相場は正念場

トランプ大統領の口先介入は失敗です。そうなると、何故このタイミングで減産否定を呟いたのか、マーケットは疑問を感じざる得ません。

米国は原油高で何が困るか?トランプ大統領のツイートからマーケットが導き出した一つの答えは急激な物価上昇です。インフレ懸念から米10年債は2・3月の2.9%付近をはっきり上抜けしました。3%目前です。

株式市場にとってはネガティブです。

4/20のNYダウは大幅下落です。同じくインフレ懸念で大暴落した2月の相場の再来が頭をかすめます。 株式相場にとって正念場です。2月と違って現在は決算発表シーズン。決算とともに発表される業績予想が、米10年債3%を許容できる力強さが確認できれば相場は安泰です。

 

教科書的には、原油高はドル安、米長期金利(米10債利回り)の上昇はドル高の圧力となるはず。 今の状況は、原油高と米長期金利が同時に上がっているので、いったいドルはどちらに動くのか混乱します。ユーロ/ドルはドル高方向です。ドル円は週明け4/23に1円円安方向に動き足元108円後半です。

 

まとめ

2月は賃上げによるインフレ懸念で株式は暴落しました。今回は原油高によるインフレ懸念です。要因は違えど、金利上昇をマーケットは織り込もう藻搔いています。6月米利上げに向けての理由づけを模索しているようにとうしても見えてしまいます。 昨年のぬるま湯相場は既に終わっています。確定拠出年金の毎日スイッチングは日増しに慎重になっています。

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