相場が下落基調で含み損があるなら、「同じ口数を同じ時価」で売買(スイッチング)を繰り返せば、元本を痛めず取得価額を下げられます。そのやり方は?
確定拠出年金(401k,iDeco,DC)は、実質運用コストゼロです。
多くの商品でスイッチング手数料が無料、売却益には税金がかかりません<注>。
<注>信託財産留保額が設定されている元本変動型商品は、売却時に手数料が発生します。元本確保型商品であっても保険型商品は途中解約により元本割れを起こすことがあります。商品説明をご確認ください。
チャンスがあれば、ためらいなく売買できるのです。
では、「同じ口数を同じ時価」で売ると買うを両方するって、どうやってやるのか。
正確には、「ほぼ同じ口数をぴったり同じ時価」で売買することができます。
まず、ここでいう「買う」とは、元本確保型商品→国内株式連動商品へのスイッチング、
「売る」とは、国内株式連動商品→元本確保型商品へのスイッチングと考えてください。
私が使っている運営管理機関を例に挙げて説明します。
<注>この例にあてはまらない商品、運営管理機関があるかもしれません。ご注意ください。
「買う」ときには、元本確保型商品の一部を解約したのち、得られた金額で国内株式連動商品を買います。
いくら分を解約するかを「金額」で指定します。指定して直ぐに買えるわけではありません。
指定後2営業日かかります。
朝10時までに指定(発注)すると、翌営業日に元本確保型商品が解約(約定)されます。
さらに翌営業日に国内株式連動商品を購入の手続き(発注)がなされ、購入が完了(約定)します。
たとえば、月曜日の朝10時までに指定すると水曜日に購入が完了します。
かたや「売り」は、国内株式連動商品の一部を解約したのち、得られた金額で元本確保型商品を買います。
いくら分解約するかを売りにおいては「口数」で指定します。
朝10時までに指定(発注)すると、その日のうちに売る(約定)することができます。
たとえば、水曜日の朝10時までに指定するとその日のうちに売却が完了します。
土日・祝日を挟めば、その日数分余分にかかる点は注意してください。
商品の価格(基準価額)は、毎営業日15時に決まります。
商品が投資している資産(株式各銘柄)の時価の合計から、信託報酬等を差し引いたのち、商品全体の口数で割って基準価格は決まります。
つまり、同じ日に約定する売りと買いは、同じ基準価額となるわけです。
上の例でいえば、月曜日に買いの発注をかけておいて、水曜日に売りをしかければ、水曜日に相殺する売買ができるのです。
買いは「金額」、売りは「口数」を指定して発注します。
基準価額は、指定の段階では未知なわけですから、約定日に口数いくら買え、いくらの金額で売れるかはわかりません。
その点において口数にはブレがありますが、同じ時価では売買できるのです。