1ヵ月間延期していたEU、カナダ、メキシコへの関税措置を、6/1、米国は発動しました。鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の追加関税です。
先月5月までは、対中貿易摩擦でマーケットは緊張しました。5/3~4は北京で、5/17~18はワシントンで米中交渉の場が持たれました。
情勢は目まぐるしく変わります。5月中旬までの米中摩擦については、出来事が起こった日と関連ニュースをブログ記事に書き留めておきました。
ご参考になればと思います。
貿易摩擦は世界に拡散
日経新聞6/2『トランプ関税 米に代償』に、各国・地域の状況が述べられています。日本と中国は既に3/23に発動されてしまっています。ブラジルは数量規制を導入、韓国は米韓FTA見直しと数量規制で合意したため発動されないままです。6/1に、EUとカナダ、メキシコされました。
当記事によれば、米国はEUに対して自動車で関税引き下げを迫り、鉄鋼関税は見送る構えでした。ところが、世界貿易機関(WTO)ルールを重視するEUとは折り合いが付かず発動に至りました。カナダとメキシコには北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉で5月中に妥結を迫るも難航し、関税猶予を打ち切る強硬策にカジを切りました。
世界貿易機関(WTO)
EUは対抗措置として同日6/1、WTOに米国を相手取った紛争処理手続きに入りました。
WTOが解決してくれる、甘い考えのようです。日経新聞6/2『EU、米をWTO提訴』によれば、米トランプ大統領はWTOの最高裁判事にあたる上級委員の選定を阻止しています。そのため、紛争処理機能は不全状態に陥っているとのことです。
そもそも、国家安全保障を理由とする関税をWTOが認めていることから、一連の関税発動を米国は正当化しています。EUは6/20にも28億ユーロ(約3,500億円)の報復関税を課す方針とのことです。
まとめ
勢いやまぬトランプ・ディール。11月の米中間選挙までは支持層固めのため続くと云われ、今なお勢いは止みません。
関税による米国内の副作用もよくわかっていません。これだけ長期化すれば、企業の設備投資も先細ってしまいます。行方がつかめないので株式市場は湿りっぱなしです。今月6月は日本は梅雨。ただでさえ心理的にうっぷん溜まる季節なのに、相場は好天の兆しがなかなかみえてきません。
状況をよく観察して、こうした複雑な話題はブログに書き留めて頭を整理しながら、確定拠出年金の毎日スイッチングは進めていくつもりです。