「目をつむって」でも買っておいてよかったです。3月におきた新型コロナ感染拡大による未曽有の相場の暴落は、結果として株式投資にとっては大きな好機でした。
ふだんは確定拠出年金をメインに株式投資に向き合う私ですが、あわてて個別銘柄を物色し購入しました。
暴落後の回復局面は7月になっても崩れていません。日経平均、NYダウ、DAX30といった各国の主要株価指数はおおむね暴落前の水準まで回復しました。
もちろん、今後の相場の行方はわかりません。新型コロナの感染状況が依然として相場を揺るがす最大の要因となっており視界不良です。
突然の銘柄選びは不勉強で多少の後悔はあります。もっとパフォーマンスの良い銘柄があったはず。。
それでも3月の暴落時からはどの銘柄も2割程度プラスに転じており、これまでのところ「買い」で正解でした。
大底で買うとあとがラクです。高値掴みでまちがって買い増しても取得価額が低位で均されます。
相場の底で買ったアドバンテージを今後も活かしたいとおもいます。
日頃のメンタルトレーニングが大事
この歴史的な急落で買い損ねた人は多かったとおもいます。
買い損ねて今になって後悔しているならまだマシな方です。初心者はもとより熟練者であっても狼狽してむしろ売り急いで「退場」してしまった人が溢れかえりました。
恐怖におびえたのは私も同じです。
誰もが同じ状況でも資金を集中的に投入できたのは日頃のメンタルトレーニングのおかげだとおもっています。
私は平日は毎日ツイッターで株式相場から感じ取ったことをつぶやいています。そして1週間のつぶやきをまとめてブログ記事にして振返っています。
株式投資とはいわばインプットとの闘いです。受け身で情報に触れていると戸惑うばかりです。間違っててもよいからアウトプットを怠ってはなりません。
インプットとアウトプットの循環がメンタルを鍛えています。
3月の最悪期には次のブログ記事を書いていました。どちらの週も「生きる」がキーワードでした。ツイッター界隈でも、「まずは生き延びよう!」などとの掛け声が飛び交いました。
相場感を掴む裏技、毎日スイッチング
水泳の呼吸のコツは、水面に顔を出したときに一気に息を吐くことです。吐き切ったあとには自ずと空気が口に入ってきます。
株式投資も同じで、アウトプットを意識的に行っていれば自ずと必要とする情報に目を配るようになりインプットが増え賢くなります。
インプットとアウトプットの循環がメンタルを鍛えています。先にも書きました。
大事なのはアウトプットとして「何に軸足を置くか」です。
私の中で禁じ手としているアウトプットは「株式トレード」です。四季報などで得た情報で賢くなると、ついつい証券口座を通じた短期売買で腕試しをしたくなります。
かつての私は信用取引に手を染めヒドイ火傷をおいました。サラリーマンの片手間でのデイトレじみた株式トレードは散々な結果でした。追い証に悩み消費者金融に駆け込む自分の姿が夜の夢にあらわれ、足を洗いました。。
私が株式トレードにかわりお勧めするのは、このブログのタイトルにもある「毎日スイッチング」です。
実態としてはデイトレです。いわばタバコをやめての禁煙パイポみたいな裏技です。
確定拠出年金(iDeCo,401k)を使ったデイトレです。
買い:定期預金→株式投信へのスイッチング
売り:株式投信→定期預金へのスイッチング
売買を指定できるのは一日です。そして個別銘柄を売買することはできません。もちろんレバレッジを効かすこともできません。
最大のメリットは売買手数料がゼロであることです。信用取引では吸血魔のごとく証券会社に諸費用が吸い取られました。戦略として正しい相場感をもっていたとしても、諸費用がネックとなり損切に追い込まれたりします。
NISAと違い確定拠出年金の多くの商品はどんなに売買しても手数料がとられません。
手数料がないので「とりあえず買っとけ~、売っとけ~」と気楽に売買できます。相場の方向感がよくわからないときでも、買いと売りが同等の額となるように発注(運用指図)してリスクを減らせます。場数を踏んで相場に順応しメンタルを鍛えるには打ってつけです。自ずと相場感が養われます。
注意としては、ひと手間ですが毎日おこなうことです。お休みしたくなったら現状の資産構成をよく確認してからです。売買の記録を自分なりのフォーマットで構わないので残します。
それに、少しずつの売買です。私の場合は、総評価額のおよそ1~2%を目安に毎日スイッチングにあてています。毎月の掛金は定額購入(ドルコスト平均)で基本は積立です。運用利回り(初回入金来運用利回り)は5%を目標に資産構成を考えています。2005年開始で足元4.48%です。
詳しくは『ヒント・ノウハウ』をご覧ください。
まとめ
信用取引で苦しんだ経験から培った確定拠出年金の「毎日スイッチング」を紹介しました。
つい退屈で放置しがちな確定拠出年金の運用に手間暇をかけてきたことで相場感を養ってきました。メンタル的に厳しい中でも3月の暴落を好機と捉え、ふだんは手をつけない個別銘柄にも資金を集中的に投入できました。
日頃から株式相場に慣れ親しむと、日経新聞をはじめとする経済ニュースを読むのが楽しくなります。
利殖も大事ですが「毎日スイッチング」は知的好奇心を持続する上での糧となっています。