厚生労働省は、企業型確定拠出年金(401k,DC)の実務を担う運用会社を定期的に見直すよう企業に義務づけると、昨年8月にその意向を示していました。
5年ごとの見直しを企業に求めようとしています。
先月4/9号日経ヴェリタスには、『企業型DC 割高コストに批判』と題した記事が掲載されています。
企業が契約した運営管理機関は、グループ企業の運用会社が運用することが多いため、信託報酬が高い商品がお勧めとして選ばれてしまうケースが少なくないとのことです。
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金額=単価×数量。この単純な公式をすっとばして経済の話がなされることが、あまりに多い、そう感じています。
投資の世界なんて全く知らない普通の社員にとって、制度説明を受けても及び腰です。
私の勤め先は、確定給付型年金(DB)からDCへ10年近く前に移行しています。
2回にわたり、教育を受けました。当時、投資の知識が全くない私は、大手金融機関からやってきた銀行マンのそつない教育を、ただ受け入れるしかありませんでした。
商品ラインアップには、大手金融機関の名前の付いた商品がいくつか入っています。
競合であるはずの他の金融機関の名前についた商品も入っています。
個人差はあるはずですが、「教育を受けた金融機関の名前が付いている商品は安心」といった気持ちが少なからず生じるとおもいます。
私も、そんな気持ちを持って商品選びをしました。そして、長い年月の放置状態に突入しました。
金融機関の名前の付いた商品の信託報酬が高かったわけではありません。
ただ、運営管理機関とは関連の全くない第三者から教育を受けたなら、商品選びの結果は変わっていたとおもいます。
私が受けた教育の中では、具体的な商品名についての説明がなかったです。それを「中立」といえば聞こえがいいですが、運営管理機関の人間が教育すること自体が中立性をだいぶ損なっているとおもいます。
企業が運営管理機関を見直すケースが増え、より良い制度となること期待したいです。