1/19週振返り:トランプ2.0始動、生々しい言葉で緊迫煽る就任演説

週初1/20トランプ大統領就任演説を夜な夜な聴きました。
就任演説といえば格調高い名言で魅了するものという先入観がありますが、生々しい言葉をつなぎ合わせて世界観を語り緊迫感を煽る演説でした。
トランプ大統領の就任演説
直近の報道でよく出てきた話題が端的な言葉で表現されていた印象です。
「不法入国した危険な犯罪者」、「山火事は住宅やコミュニティーを燃やし」、「暗殺者の弾丸が私の耳を貫通(7月暗殺未遂の件)」、「七つの激戦州全てで力強い勝利を収め」、「南部国境における国家非常事態を宣言する」、「国家エネルギー緊急事態を宣言する」、「採掘を行う。採掘だ。(drill baby, drill)」、「「グリーン・ニューディール」政策を終わらせる」、「全ての関税および歳入を徴収する外国歳入庁を設立する」、「政府のあらゆる検閲を直ちに停止し」、「きょうから性別は男女の二つのみとする」、「私が最も誇るレガシー(政治的遺産)は、平和の構築者と団結させる者になるだろう」、「メキシコ湾の名称をアメリカ湾に変更し」、「米国は(パナマ)運河を取り返す」、「米国人宇宙飛行士が火星に星条旗を立てる」

中核にあるのはやはりアメリカ第一主義です。グローバル化からブロック化へと世界の潮流が変わりつつある現実をあらためて感じさせられました。
「私は非常に明快に米国を第一に据える」、「教師は子供たちに自らを恥じ、多くの場合には自国を憎むよう教えている」、「再び勇気と力強さ、歴史上最大の文明の活力をもって行動する時が来た」、「われわれが米国民だからだ」

トランプ2.0始動後の米国株式市場は、取り沙汰されてきた一律関税の発動がなかったことやAI巨大投資の発表で、上昇基調でした。S&P500が週間で105.84(1.77%)高です。
トランプ次期大統領 “一律関税”はどうなる? その影響は?
ソフトバンクGなど3社、15兆円の対米AI投資へ-株価上昇

日経平均は週間で1,260.21円(3.26%)の上昇で一時4万円を回復しました。米国市場の上昇を受けてのことでしたが、日銀利上げの”波乱”があったことを考慮すれば力強い上昇でした。

12月日銀会合後には3月もしくはそれ以降とみられていた利上げが、1月との見方がここ2週間で急速に強まり、1/24の会合で決定しました。
日銀 追加利上げ 政策金利0.5%程度に引き上げ 植田総裁が会見
政策金利は0.25%引き上げられ0.5%となりました。米大統領就任で今後の情勢が不透明とあって今回はなんだかドタバタのうちに引き上げられた感です。
ただ、次回引き上げはより慎重さが求められます。中立金利が1~2.5%のあたりにあるとみられているので、次回0.75%に引き上げられると中立金利の下限がみえてくることになり、「中立金利に対して相応の距離がある」という説明が難しくなってきます。実質金利はマイナス3%を下回っています。今回、「実質金利が大幅にマイナス」という点に触れているのも、中立金利からの説明が難しくなってきていることの表れのようです。
日銀、段階的利上げ探る 実質金利なおマイナス

 

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