3/1週振返り:WTI原油90ドル突破!米雇用統計の衝撃と忍び寄る「スタグフレーション」の影

イラン情勢の緊迫化以来、原油高の勢いが止まりません。今週、WTI原油先物はついに90ドルを突破。週間で35%という驚異的な上昇を記録しました。

■ 供給網の麻痺と出口の見えない政治的緊張

ホルムズ海峡の機能不全は深刻さを増しています。クウェートでは貯蔵施設が満杯となり、ついに減産を余儀なくされる事態に。一方、サウジアラビアは紅海経由の輸送強化に動くなど、物流網の再編が急がれています。

政治情勢も予断を許しません。トランプ大統領がイランに対し「無条件降伏」を要求するなど、事態収束の兆しは全く見えない状況です。

WTI原油が高騰、2023年10月以来の90ドル台-ホルムズ海峡まひ続く(Bloomberg)

■ 日本市場の「裏」で起きた、米雇用統計の衝撃

日本市場が週末に入った後の上昇は凄まじく、3月6日単体で11%高を記録。この原油高に「追い打ち」をかけたのが、同日発表された米2月雇用統計でした。

非農業部門雇用者数は、増加予想に反して9.2万人減という衝撃の結果。1月分も下方修正され、労働市場の変調が浮き彫りとなりました。

米雇用者は予想外の9.2万人減、失業率上昇-労働市場の健全性に疑問符(Bloomberg)

■ 「雇用悪化」でなぜ「原油高」なのか?

通常、景気後退(雇用悪化)は需要減を意味するため、原油価格には下押し圧力がかかるはずです。しかし、今回は逆の反応を示しました。中東情勢の混迷を受け、「相対的に安全な供給源」である米国産原油(WTI)への需要が逆に集中したという見方が強まっています。

イラン紛争により原油供給が混乱、米原油価格は数年ぶりの高値

■ 投資家を襲う「スタグフレーション」への恐怖

「原油高(物価高)」と「雇用減(不況)」が同時に進行するこのセットは、投資家に最悪のシナリオであるスタグフレーションを想起させるのに十分すぎる材料となりました。

原油価格高騰は最悪のシナリオへの懸念を高める…投資家は「スタグフレーションの兆しを感じている」(Business Insider)

週明けのマーケットは、間違いなく「嵐」の幕開けとなるでしょう。厳しい相場環境が予想されますが、覚悟を持って臨みたいと思います。

 

3/1週間ツイート

■3/2(月)




■3/3(火)

■3/4(水)





■3/5(木)

■3/6(金)