6/26週振返り:炭鉱のカナリアが悲鳴、COMEX銅先物が6月急降下

世界経済の悪化を察知する能力に長けた「炭鉱のカナリア」の異名をもつ銅が悲鳴をあげています。

COMEX銅先物はこの1カ月の急降下で2021年初旬以来の水準まで落ち込みました。今年になって下落が止まらないS&P500と肩を並べる水準です。

中国では上海のロックダウンが6/1に解除されそのタイミングでCOMEX銅先物は一時的に跳ね上がりましたが、でも景気回復への期待は長続きしませんでした。一方でCSI指数はCSI300指数が過去1ヶ月で10%を超える上昇で、ゼロコロナの行方がどうであれあまりに売り込まれすぎた中国株式市場はようやく息を吹き返しているようにもみえます。

 

米国10年債利回りは週後半に3.2%台から2.8%台まで一気に落ち込みやはり景気後退の予兆と受け止められました。金利が下がれば浮上してもおなしくないCOMEX金先物は一時的に1,800ドルを割り、米株市場も軟調のまま独立記念日を含めた3連休に入りました。

6月が終わり今年も半分を終えました。米国ではこの四半期のGDPもマイナスであれば定義の上では景気後退入りです。とはいえ失業率をみれば5月は3.6%と依然として歴史的低水準で、良好の目安とされる5%までにはマージンがあります。FRBはこのマージンを盾にインフレ退治を優先して利上げを強行する路線を堅持しています。

景気後退は立場によって見方がさまざまなので不安が先行しすぎにもみえますが、ともあれ慎重な投資スタンスを崩さず取り組みたいとおもいます。

 

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