「悪い」としか感じられない休むも相場・コロナ慣れ、決算発表の未定・延期相次ぐ

新型コロナウイルスは依然として猛威を振るっています。

悪い状況ではありますが、米国に欧州にと経済再開の第一歩を踏み出しました。日本はGWでの「自粛疲れ」を警戒して緊迫したままです。

この感染症の禍は、全体感をシンプルに述べることがとても難しいです。どうしても感染者数や死者数の増加傾向に注意が集まります。これらは検査数が乏しく検査の精度への信頼が低いにも関わらず誰もが注視するのは、「わからないモノをシンプルにして理解したい」という人間の本能的な欲求からでしょう。

もちろん私も日々の推移をみています。ただ、増加カーブを数学的に解釈してブログのような公開された場で良し悪しを述べることは、気が進まないです。株式相場のチャートと同一視はできません。




「悪い」としか感じられなくなっている

コロナに限らず一般的に「良い」ということは難しいです。「悪い」は簡単です。欠点を一つ指摘すれば悪いとなります。

ようは、揚げ足取りは簡単です。

テレワークで自宅にいるのでテレビのニュースや情報番組をよくみています。悪い材料のオンパレードで視聴率を上げているのだと感じつつも、やはり人間の本能的な欲求が私も含めそうさせているのだとおもいます。

 

それにしても悪い材料に埋め尽くされています。コロナに関係ないニュースでも、コロナに言及されていないと物足りなさを感じてしまいます。。

 

そして数字が頭に入らなくなりました。

たとえば国際通貨基金(IMF)の経済成長率の予測です。コロナ禍前であった昨年10/15の発表では、前年比3.4%増との予測で前回発表から0.2ポイント下方修正してました。株式相場が上昇基調にあったので、0.2ポイントとはいえ下方修正には警戒しました(さらに前年10月の発表ではやはり下方修正で、ピークをつけていた各国の株式相場の下落を後押ししました)。

でも、4/14の発表には鈍感でした。2020年の世界の経済成長率を前年比3%減と予測しています。マイナス。。悪い数字としてしか頭に入りません。

株式相場も悪い数字を消化できずにいます。WTI原油先物は4/21、マイナス40ドルという前例のないとんでもない事態に陥りました。NYダウはその前日から連続で500ドルを超える大きな下げとはなったものの、3月前半のようにサーキットブレーカーが発動されるまでには至りませんでした。その後はすぐさま回復です。

 

決算発表の未定・延期相次ぐ

3月期企業は決算発表シーズンに入っています。前期決算と来期予想をみて今後の相場を見通したいところです。

でも、コロナ禍による勤務の制限下で決算の取りまとめができない企業が続出しています。日経新聞4/25『東証の1割に 決算発表の延期・未定』によれば、4/23時点で、東京証券取引所に上場する3月期決算企業のうち全体の1割にあたる225社が発表の延期や未定となっています。

来期予想については、「悪い」とはわかっていてもそもそも信頼ある数値を出せる状況にはありません。同日日経新聞『決算、コロナの影響緩和』によれば、日米欧では会計基準を柔軟に運用できるように動き始めています。将来の価値を過度に悲観的に見積もらなくてもいいようにし、経済縮小の悪循環につながることを防ぐためだとのことです。

 

まとめ

こうした状況に慣らされる自分にウンザリです。とはいえ、悪い数字に反応して売買することも危険です。

株式相場の値動きは荒い状況は続きますが、4月になって売買は細っています。東証一部売買代金は2兆円を下回る日も珍しくなくなっています。

休むも相場です。「わからないものはわからない」と捉える心構えが大事です。