確定拠出年金(401k,iDeCo,DC)は、将来貰える受給額が定まっていないのが気持ち悪い。株式や債券といった得体の知れない知識が必要とされ、取っ付きにくい。
「年金制度なのに保証がなく面倒臭い」のが、確定拠出年金が世間でなかなか受け入れられない最大のデメリット(欠点)です。
今年2017年は確定拠出年金は新たな元年。公務員や主婦などが加入できるようになり、20〜60歳までの現役世代のほぼすべての人が加入できる制度となりました。
制度の整備ばかりが進んでいる感を否めません。
これまでの年金制度は国や企業にお任せでした。自己責任が問われる社会です。
2000年代小泉政権下の頃から、「自己責任」を当然受け入れるべき世相になってきました。バブルで浮かれた1990年前後を境に日本経済は下降気味です。デフレからの脱却が今日でも実現できていません。
泡と化した経済のツケを、「自己責任」の名目によって払わされ続けています。バブルを経験していない世代にとっては、耐え難い考え方です。
インターネットで、「自己責任」と検索すると、この言葉が日本固有の発展を遂げてきたことが伺えます。生まれもって与えられた責任ではなさそうです。後付けの責任です。
なんとなく受け入れてきた「自己責任」が、年金制度にまで及ぶと実に深刻です。若い頃ならまだしも、老後まで自己責任なのか。
私は、役人でも金融関係者でもありません。確定拠出年金を宣伝するギリは、本来ありません。
デメリットは、メリットに変えるしかありません。
私もかつては、この年金制度を拒絶していました。勤め先が勝手に導入したので、特にその感が強かったです。
導入する企業は、運用教育の義務が伴います。私の勤め先もセミナーを開き、銀行マンが講師の教育を受けました。素ない淡々とした講義に疑問も湧くことなく運用がはじまりました。あとはご自身の勝手でね。その後は10年近くほったらかしでした。
2008年の金融恐慌前の導入だったので、大きな評価損を抱える時期と重なりました。投資の知識がないので、滅入るばかりです。
半年に一度郵送されてくる取引状況報告書は、封を切ることなくゴミ箱行きです。
2013年でした。郵送の封を切ったとき、プラスに転じていると知りました。「なんとかしたい!」、ふと強い感覚が沸き立ちました。
それからは株や債券に興味を持ち出し、確定拠出年金に真面目に向き合うようになりました。
確定拠出年金は、年金制度の「3階部分」の話です。1・2階にあたる国民年金あるいは厚生年金、共済年金に加入している人にとってははオマケの部分です。
退職金制度がある会社に勤めるサラリーマンであれば、老後の資産に占める確定拠出年金の割合は僅かなものです。
デメリットの前に知るべきことは、楽しさです。自己責任のプレッシャーに負けず、楽しむ気持ちが大事です。
私がこのブログを通じて提案するのは、確定拠出年金に触れる機会を増やすことです。私は毎日スイッチング(拠出する商品の入れ替え)を行ってきました。
株式投資を合わせやって比較してみるとわかりますが、税金控除のメリットは侮れません。売買手数料がかからない商品がほとんどです。
触れる機会を増やすと、自分なりのアイデアや改善意欲が湧いてきて、楽しくなってきます。