デメリットの前に知るべきこと〜積立額〜

確定拠出年金は、60歳まで引き落とせません。

 

子供の教育費や住宅ローン返済、現役世代は何かと物入りです。確定拠出年金への過度な積立ては、イザというときに手元に現金がなく困ります。

「年金」と名の付く制度なのだから、60歳まで自由に使えないのは、致し方ないとも思えますが、これをデメリットと捉える人は多いです。

国民年金、厚生年金どれも公的年金は受給開始が可能となるのは60歳です。その点では確定拠出年金も変わりありません。受給開始を遅らせることができる点でも同じです。

 

では、いったい幾らぐらいの金額を、老後資金へ私達はつぎ込んでいるのでしょうか。老後のためとも云えども、毎月の積み立て額が多ければ、デメリットと感じるでしょう。

 

企業型確定拠出年金(401k)を導入している拠出年金に勤めるサラリーマンの場合をみてみましょう。

 

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厚生年金

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サラリーマンは厚生年金年金に加入しています。給与と賞与に比率(厚生年金保険料率)を掛けて積み立て額は決まります。

この比率は毎年9月に変わります。2017年6月時点では、18.182%です。

2004年の年金制度改正によって、2004年10月以降、0.354%ずつ引き上げられることになりました。ずっと上がり続ければ大変なこと。来年2018年に18.3%がマックスと決まっています。

 

給与・賞与は、

http://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo-gaku/gakuhyo/0921.html

によって定められた「標準報酬月額」に置き換えて、実際には保険料を算出します。

 

すなわち厚生年金保険料は、

標準報酬月額×厚生年金保険料率

で決まります。

 

保険料は会社と折半で積み立てます。したがって、現在は、9.091%を掛けた額が給与・賞与から天引きされ、給与明細に載るわけです。

会社折半分を含めた標準報酬月額に応じた保険料

20万円→31,564.00円

41万円→64,706.20円

50万円→78,910.00円

となります。

 

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確定拠出年金

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これは給与明細に載りません。すべて会社が出しています。会社が拠出できる上限額は、法律で定められています。他の年金基金に入っていたり、個人型確定拠出年金(iDeCo)への加入を従業員に対して許している場合は異なりますが、これらの条件がない会社の場合、月額上限は5.5万円です。

実際には、半分程度の1〜3万円を給与額に応じて拠出している会社が多いようです。毎月の掛金は、ご自身の確定拠出年金運用サイトあるいは定期的に郵送されてくる取引状況報告書で確認できます。

 

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まとめ

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厚生年金に比べ確定拠出年金への積み立て額は低いです。

退職金がある会社であれば、それを加味すれば老後資金に占める割合は下がります。さらには、真面目なサラリーマン家庭ほど、貯蓄や生命保険にも励んでいます。

老後の備えとしての積み立てに、確定拠出年金が占める割合が10%に満たないサラリーマン家庭は意外と多いのではないでしょうか。それ以上であったしても、確定拠出年金は元本確保型商品の比率を高めてリスクを減らすことだってできるのです。

 

結局のところ、「自己責任」で運用する年金部分が存在することへの不安が、デメリットと感じさせているのだとおもいます。

もし運用に失敗しても、60歳までは現金化できません。

失敗があったとしても、老後資金の幾らにあたるのかを知っておくことは、とても大切だと思います。

 

もし少額と感じられたら、シメタものです。確定拠出年金の運用に、今よりずっと積極的になれるでしょう。

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