1週間前に114円台を付けていたドル円は、111円ちょうど当たりまで円高が進みました。
米10年債利回りも同じく下降傾向が鮮明です。7月上旬2.4%に迫りましたが、その後は2.2%台に戻っています。
日米金利差が縮小し、円高に振れました。
米欧が金融政策の正常化に向けて動いています。日本だけが取り残されたかたちです。
金融緩和が続く日本の円は、本来通貨安を誘うはずです。でも、先週あたりからの動きをみると円高傾向です。
為替の動向は、とかくドル円で捉えがちですが、どうもドル安が進行しているようです。
本日7/23日経新聞『かすむ利上げ 円高圧力も』によると、ドルは2年ぶり安値が視野に入っています。
実行レート(日経通貨インデックス)でみると、ドルの独歩安の様子がわかるとのこと。今年に入ってからの下落率は7.6%と、主要25通貨で最大です。
あと1%下がれば2015年10月以来、約2年ぶりの安値になります。
リーマンショック後の利上げを再開した2015年12月以前の水準に戻りそうです。振り出しに戻るのか。
トランプ大統領は昨年あたりは、「ドルは高すぎる」といった発言をしていました。金融正常化を進める米連邦準備理事会(FRB)には批判的でした。
しかし、もはやドル高でない。見方が変わってきています。
当記事では、ドル安となった理由をこう述べています。
「米国は去年までは主要国で唯一の利上げ国として位置づけられ、急速にドル高が進んだ。だが最近ではカナダが利上げしたほか、欧州も引き締めを模索しており、米国が金利正常化のトップランナーという雰囲気は薄れてきた。」
春先は、今年の米利上げは3回は当然、4回もありうるといったトーンだったかとおもいます。3月と6月に実施済みです。12月は既定路線となっていた感です。
当記事では、「米政策金利の先物市場の取引では、年内にもう一度利上げがある確率は五分五分」だそうです。だいぶトーンが変わってきました。
米国よりも相対的に他の国の金融正常化がクローズアップされている格好です。
先週7/20には、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が金融政策の変更を巡り、この秋に議論すると説明したとのコメントが報じられました。
ユーロドルはユーロ高に進み、1.16ドル台を付けました。やはり約2年ぶりの高値です。
先週は、ドル円111円台となったのの、日経平均株価は動揺した様子がさほどみられませんでした。
対ドルでは円高が進んだものの、対ユーロでは円安の一途です。ドル円にばかり捉われず視野を広げて動向が追うことが大切だと感じました。
確定拠出年金(401k,iDeCo,DC)のスイッチングを今日も行います。