バイデン政権誕生、大きな転換点

米国では1/20、大統領就任式が執り行われました。

一般参加者がいない議事堂前には約20万本もの星条旗が掲げられました。演説は淡々としたものでしたが、新型コロナにより亡くなった方への黙祷が捧げられた数秒間は、閑散とした式場がより一層静まり返り緊迫した面持ちとなりました。

 

株式投資にのぞむ上で米国は特別な存在です。
トランプ政権からバイデン政権に移り何を変えよう(変わろう)としているのでしょうか。トランプ大統領が掲げた「米国第一主義(アメリカ・ファースト)」からの脱却の色を強めるのでしょうが、対中国政策では強硬だともいわれています。株式相場の関心が高い富裕層への増税は実現するのでしょうか。

この節目においての日経新聞を振り返り、今後に活かしたいとおもいます。なんせ78歳と高齢の大統領ですから初動が大事、ハネムーン期間といわれる就任後100日間の動きに注目します。




環境・外交 政策大転換 バイデン政権始動(1/22日経朝刊1面):

就任当日に15本の大統領令に署名しました。その中でも次の事項を表にして記事では取り上げています。

・パリ協定への復帰

・原油パイプラインの建設許可撤回

↑カナダから米メキシコ湾に原油を運ぶパイプラインの拡張計画の許可を取り消し。原油ガス業界の雇用を増やすため環境規制を緩めてきたことによる計画でしたが、許可撤回により脱炭素へカジを切ります。

・WHO脱退を撤回

・マスク着用の義務化

・「国境の壁」建設中止

↑中米諸国からの不法入国を阻止するためにメキシコとの国境に築いている壁の建設を中止します。

 

「世界のリーダー」復活難路(1/22日経朝刊3面):

世間一般に関心が高いテーマについて実現性を◎、〇、△に分けて表にしています。気になるTPP復帰ですがこの表には登場していません。

実現性がかなり高い(◎):

・パリ協定復帰とWHO脱退撤回

・米国製品の優先調達を継続(バイアメリカン)

→この点ではトランプ政権の取り組みを強化する

実現性が高い(〇):

・企業・富裕層の課税強化

・4年で2兆ドルの巨額投資案

↑トランプ政権では提案するも実現せず

・再エネ重視。燃費を規制

・ワクチン供給を加速

・中国への制裁関税など強硬維持も協力探る

・イラン核合意復帰で抑止探る

・中東ではパレスチナに配慮も

↑トランプ政権では親イスラエル政策を貫徹

・米ロ核軍縮に前向き

実現性が低い(△):

・最低賃金を7.25ドルから15ドルに引き上げ

・不法移民の永住権取得を促す

・警察による首絞め全面禁止

・北朝鮮政策は見直しへ検証

↑トランプ政権では首脳会議を重ねるも非核化進展せず