米株人気と「老後2,000万円」問題、個人投資家をめぐる相反する潮流

長年ほったらかしてきた確定拠出年金(401k)を2013年から真面目に取り組むようになりました。合わせてはじめた株式投資では信用取引に手を出したりしてヒドイやけどもおいました。今では、このブログのタイトルどおり「毎日スイッチング」するほどのヘビーな気の入れようですがそんな私からみて、個人投資家をめぐる直近の相反する潮流にはじれったい想いを感じます。

・「老後2,000万円」問題をきっかけに積立投資にフォーカス→個人投資家が日本株の受け皿
関連①:日経新聞6/26『「老後2000万円」個人動く 現役世代、高い関心 ネット証券、NISA申し込み急増 セミナーも活況
関連②:日経新聞6/27『個人、じわり日本株回帰 保有比率、18年度3年ぶり上昇 若年層にNISA浸透

・米国利下げムードで相場の潮目の変化に気づく→個人投資家に米国株人気

関連③:日経新聞7/10『米株売買 最低手数料なし ネット証券3社、競争一段と




どんなかたちであれ積立投資はやるべきです。老後の生活資金の確保もさることながら現役時代においては社会勉強になります。よくわからないからまずは日本株式投信となりがちですが、今なら外国株式投信(米国株比率が高いもの)の比率を高めたいところです。

 

NYダウは27,000円の大台を突き抜け史上最高値を更新しました。7/12終値で27,332.03ドルです。
7/10と11のパウエルFRB議長の半年に一度の議会証言で、政策金利の利下げを容認したかの発言を受け米国株式市場はリスクオンです。7月末のFOMCで利下げは確実視されるに至りました。

さまざまな材料で動く株式市場ですが、金融が絡むシナリオに抗うとひどい目に遭います。
長期金利がマイナス圏にある日本は米国に比べ金融緩和の余地が乏しいです。金融緩和の余地の差が、
米利下げ→日米金利差縮小→円高→日本株下落
というシナリオを生み出しているのが現状です。

日本市場はこのシナリオを外れた動きが取りづらいのでひたすら様子見です。6月の東証1部売買代金は2兆円を割り込み4年10ヶ月振り低水準でした。7月も目下9営業日連続の2兆円割れで連続記録としては約3年振りの低迷です。

NYダウが史上最高値を付けたからと云って日本株がドンドン上昇するというのはシナリオから外れた考えにおもえます。

関連③の記事には、楽天証券経済研究所が出所の「「今後、投資したい国」として回答した比率」を時系列グラフが掲載されています。2017/1から2019/6の期間で日本と米国を回答した比率の推移をグラフにしています。これによれば2018/8頃を境に米国のほうへの人気が高まっています。とくに2019年に入ってからの乖離が著しいです。

こうした米国株に人気が高まっている様子は、関連①や②からは全く感じ取ることができない兆候です。

積立投資はほったらかしにせず見直しは欠かせません。