5/11週振返り:ついに米国債格下げ、30年債青天井


突発的に起こりえる直近のリスクとして米国債の格下げを警戒してました。格付け大手3社のうち最後までトリプルAを付けてきたムーディーズが一段格下げました(「Aaa」から「Aa1」)。週末5/17朝方目覚めたときにビックリでした。気になるのがマーケットの反応、「米10年債利回りが米東部時間16日午後5時(日本時間17日午前6時)近くに一時4.49%と、午後4時時点に比べ約0.05%上昇(債券価格は下落)した」とのことです。その直後に元の水準に戻っており、市場はかなり織り込んでいたのかもしれません。ムーディーズも格下げの見通し自体は2023/11に示しており時間の問題だったのかもしれん。
米長期金利、一時4.5%近くに急伸 米国債格下げで
米国格付けを最上位から引き下げ、債務膨張を懸念-ムーディーズ

ベッセント米財務長官が8月には枯渇すると見越して、7月半ばまでに債務上限引き上げを求めました。
ベッセント米財務長官、債務上限巡る特別措置は8月に枯渇も
いわゆるトランプ減税恒久化や歳出削減、債務上限引き上げなどを盛り込んだ「大きく美しい一つの法案」法案の審議がはじまりました。
下院共和党、10年で4兆ドル強の減税案公表-トランプ氏の公約優先
トランプ減税法案、下院予算委で否決 共和党一部議員が造反
格下げの素地が整った状況でした。

日本の債券市場にも世界の関心が高まっています。30年債利回りが25年ぶりの高水準で、直近の上昇スピードは米国を上回っています。日銀は金融引き締めで売り手側で、「米国売り」の流れで海外勢が買い手に回り、生保の慎重姿勢で青天井となってしまっています。
30年金利が約25年ぶり高水準、米中交渉進展と入札警戒で売り加速
超長期金利の反乱、青天井で金融・財政に影響も-日本国債市場の異変

関税ショックによる米国の「トリプル安」は株式と通貨は元に戻る動きをみせてきましたが、債券安は変わらずです。債券安による不安が和らぐ気配がなく、急激なピッチで回復してきた株式市場もここからは上値が重そうです。よく見ていきましょう〜!

 

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