10/2、米国10年債利回りは3.0→3.2%台へジャンプアップ。
同日、アマゾン・ドット・コムは11月から米国内の従業員の最低時給を15ドル(約1,700円)にすると発表しました。
アマゾン賃上げエフェクト
時給アップは、正規雇用に限らず非正規も対象になるとのことです。年末商戦に向けて人手不足が深まるこのタイミングの賃上げは、他の小売業にも波及するインパクトがあります。
アマゾンは先月9/4、時価総額が1兆ドルにノックオンしました。アップルに次いで2社目です。
アマゾン、時価総額1兆ドルまで驚異のラストスパート-月間9%上昇
によれば最後の2,000億ドル、つまりラストの1/5分アップするのにアップルが1年3ヵ月要したところをアマゾンは3ヵ月足らずでした。PERはアップルの25倍程度に対してアマゾンは300倍前後にあります。アマゾンの勢いはバブリーですがともかく凄じい!今年のこれまでの株式相場を牽引してきました。
ワシントン・ポスト紙のオーナーでもあるアマゾンCEOジェフ・べゾフ氏へには、米トランプ大統領は批判にさらされてきました。
最低賃上が15ドルには政治的な意味合いも大きかったようです。
によれば、「ファイト・フォー・フィフティーン(15のための闘い)」運動の全米での民主党上院議員で高まりと重なっています。民主党上院議員でアマゾンの批判者としても有名なバーニー・サンダース氏は、一定の評価をしているようです。
11月の中間選挙に向けてトランプ大統領に対しても大きなアピールになったかもしれません。
9月米雇用統計は平均時給2.8%
10/5発表の9月米雇用統計は、ハリケーンの影響があったのでしょうか。非農業部門雇用者数は13.4万人増で市場予想18.5万人を大きく下回りました。でも失業率3.7%は1969年以来の歴史的水準でした。
賃金上昇率は前年比2.8%増は、前月より0.1ポイント下げたものの高水準には違いありません。
企業業績を圧迫する賃上げは株式市場にはアゲンストです。9月からのリスクオンムードには水を差す格好となりました。
アマゾンは賃上げを公表した10/2は1.64%安でした。
まとめ
反動は覚悟していましたが、株式市場へ打撃は想定以上でした。
9月後半からの上昇分はすべて打ち消しました。10/1約27年ぶりにつけた高値24,245.76円は、10/12現在22,694.66円です。
賃上げは一般人の我々にとっては本来歓迎すべきこと。株式市場にとっても、クリスマス商戦をめざして賃上げムードが好材料になればとおもいます。