桜は見ごろを迎えました。「節分天井、彼岸底」の格言になぞらえれば、相場に一服感がほしいところです。期待も込めて。。
先週末3/23の日経平均株価は974.13 円安(-4.51%)。昨年9中旬の20,500円前後のレンジまで後退です。さらに追い打ちをかけたのが日経平均先物。ダウの連日の暴落につられて20,140円で終えて週末をむかえました。ダウはラスト2時間で急激にな下げ。アルゴリズム取引が影響しているようにもみえます。
週明けの日経平均は先物にサヤ寄せしてスタートするはずですから、心理的節目の2万円を割り込む展開は十分予想されます。そんな事態となれば、お茶の間のTVニュースでも大きく取り上げられるでしょう。
ショック!
さすがに私も気分が滅入ります。。昨夜は、確定拠出年金の帳簿に色々な数字を入れてシミュレーションしていました。
貿易戦争が勃発。米トランプ大統領は通商法301条による対中制裁を明らかにしました。本日3/25日経新聞の1面は『中国、米国債購入減に含み』です。中国はしたたかです。資産流出による元安防衛に躍起の中国に、米国債売りの格好の機会を与えてしまいました。
米利上げは予定どおり実施されました。
ネガティブな材料はつきません。でもそうはいっても、平常心を保つ上でも無駄な心配は避けたいところです。
海外勢・投機筋に惑わされないように
週末なので新聞やネットをじっくり見ることができました。海外勢や投機筋に不当に振り回されたくないので動きを追っかけてました。
・日本株の流動性
本日3/25日経新聞『日本株、下落率が突出』によれば、各市場の主要株価指数の3月の騰落率は6%を下っています。日、米、独、英、中、香港、韓国の順にこの7カ国・地域の暴落率が棒グラフで示されています。たしかに日本は米国と並び突出しています。日本株下落が顕著な要因として、1.貿易戦争による輸出への影響、2.円高進行による来期業績見通しの悪さを当記事は挙げています。
加えて3つ目の要因が日本株の流動性です。当記事によれば
日本株はアジア市場で日々の売買代金が最も大きく一度に大量の注文を吸収できる。運用資産額が大きい海外勢には、中国株などの下落リスクを回避するために株価指数先物などを使ってまずは日本株に売りを出す投資家がめだつ。
ようです。換金売りの側面は軽視できないです。
・ドルベース日経平均
下のチャートは、TRADER’SWEBで掲載の3/23終了時点の日経平均株価の円建てとドル建てです。円建ては毎日みている馴染みのものです。
日経平均株価(円建て)
日経平均(ドル建て)
日本株の3割近くを海外勢が保有していると云われます。ドル建てで海外の人たちは損得を考えています。
対ドル104円台に突入しました。為替の差異が端的に見え方を大きく変えています。
円建てでは昨年9中旬のレンジまで下げました。昨年9中旬といえば衆院解散前です。その後日経平均は16連勝を挟み大幅上昇したのは記憶に新しいです。
一方、ドル建ては与党勝利で終わった衆院後の水準に下落は留まっています。これより下がるとアベノミクスの信任が本格的に揺らぎそうです。ただ、かつてのアベノミクスにみられた円安による株高誘導は、海外勢にとってはほとんど魅力的でないことはドル建てでみれば明らかです。円安はドル建て株価には下げ圧力です。企業業績の好調さが確認できなければ暴落の反転は厳しそうです。
・IMMドル円投機筋建て玉
シカゴ先物市場の投機筋とみなされるドル円の動きは、ショート(売り建て)が激減です。週次で公表されるこの指標はFXをやっている人なら欠かせない情報でしょう。火曜日までの分が金曜日に公表なので3/20分が最新です。3/21FOMC、3/22通商法301条はその後のことなので来週公表時には反転しているかもしれません。でもこの急落は見逃せません。これまでの急激な円高は一服するかもしれません。
・投資主体別別売買動向
東証が毎週木曜日に発表する投資主体別売買動向は、通常、海外投資家と個人は相反する動きが見て取れます。海外投資家は株価の波に合わせて売り買いします。一方、海外勢の売りを拾う動きをするのが個人です。個人は相場とは逆の動きをみせがちです。
直近は株式相場は下落基調にあり、海外勢が売り、個人が買うトレンドでした。3/15日経新聞『海外勢、9週連続で日本株売り越し 7.8兆円に』によれば、中国が人民元を切り下げた直後(2015年8~9月、6.9兆円)を上回る勢いで海外投資家は日本株を売ってきました。個人にとっても押し目買いの久々のチャンス到来です。
ただ、3月第2週(12日~16日)によれば海外勢が10週連続で売り越したものの、個人も8週ぶりに売り越しに転じました。海外勢と個人ともに売り越しでした。海外勢は売り越しではありましたが額は減少しています。次回3/29発表分に注目しています。
まとめ
3月は最終週に入りました。3/28は配当落ちで日経平均は150円程度の下げ圧力が掛かるとのことです(日経ヴェリタス3/25『下値さぐる展開に』)。
2月の暴落以来、落ち着かない相場が続き、ぬるま湯相場にどっぷり浸ってきた身としては、正直疲れました。。配当落ちは無難にこなしてホント一服したいところです。