子供に手がかかるとかいいます。どんなに手間をかけたって親の思うようにはなりません。子供が生きる将来なんてわからないのだから、親の意に沿わないのが当然の成り行きのような気がします。
私にも小学1年生の一人息子がいますが、実際にはそんなにスッキリ割り切れているわけでは決してないです。親バカです。藤井四段を超えてほしいと将棋教室に通ったりしています。私は将棋はど素人です。こうした習い事は、手がかかるというより自分の知らない世界が知れるという意味で楽しみでもあります。
「手間かかる」と口を突くことがあります。でも「何に」に手間がかかるか曖昧なまま言っていることが多いです。嫌なこと、考えたくないことに対して手間が掛かるとつい言ってしまいます。
この言葉は、楽しいとかやりたいとかポジティブな感情を排除しがちです。心の中に潜んでいるポジティブな感情を封じ込め、デメリットばかりを浮き上がらせる危険な言葉です。
投資=手間かかる?
今年2017年はAI投資元年だといわれます。コンビニやスーパーで買い物をした際に受け取る釣り銭を自動的に振込ませ運用はAIに任せる、そんなサービスは頻繁に話題になります。AIが資産比率を変える投資信託は人気です。
どちらも「手間かかる」からの回避と脱却が誘い文句です。元年ですから利益が出ているのか実証するのは難しいです。TVニュースで目にする製造工場で働き回るロボットとAI投資は同一視していいのでしょうか?そんな疑問を感じます。
「つみたて」にも疑問を持ってみよう
来年2018年からは「つみたてNISA」が始まります。NISAとは別枠でつみたての名の付くNISAです。これまでのNISAとの併用はできません。
現行NISAは、売買トレードばかりに使われ、つみたて目的に使われていない実態が新たなNISA誕生の一因となっています。
でも、株式は野菜の株と同じで、セリで価格が成立します。売る人と買う人がいるからこそ価格が決まるわけです。「つみたて」ばかりではセリは成立しません。機関投資家や海外勢が売るボタモチを、投資に疎い一般人に買わせようという意図が見え隠れします。ボタモチならばいいですが、高値つかみで割りを食う場合だって当然あります。
「手間かかる」を売り文句に「つみたて」が勧められることが多いです。
まとめ
「手間かかる」は、何でもスピードが求められせっかちな今日においては、デメリットばかり与える言葉に成り下がっています。
確定拠出年金は、つみたてが基本で「つみたて」が前提の制度です。ドルコスト平均法は、ほったらかしでも相場より安く買える投資手法ですが、複利効果は生まれません。売らずにつみたてばかりでは複利効果が期待できません。売って利益確定し新たに買うことで再投資になります。利益確定と再投資の循環がないと複利効果が生まれず、この年金制度のメリットを十分に発揮できません。
このブログでは「手間かかる」はデメリットというよりは肯定的に捉えています。子供の教育と同じく楽しみながら、私は毎日スイッチング(売買)をしています。