キャッシュレスやむなし?銀行店舗・ATM廃止の動き

日本はキャッシュレス化で後進国だといわれています。世界のどこの国より偽造されにくい高品質の紙幣が流通しているので、キャッシュレスといわれてもありがたみがしっくり実感できません。マネーロンダリング防止の上でキャッシュレスは大事なはずですが、普段の生活で実感できるレベルの話ではありません。

 

10月からの消費税の8%→10%への引き上げにともなう景気落ち込みへの対応として、ポイント還元が目玉策となっています。ポイント還元を使った方が現金で買い物するよりお得になるというインセンティブにより、キャッシュレスの波を作り出そうとしています。

ぱそたく

個人の意識にうったえてキャッシュレスを推進しようとしています。

ただ、個人の意識が変わるより前に、銀行業が先駆けてキャッシュレスを推し進めてしまうのではないか?そんな予感を感じさせる新聞記事が最近は目に付きます。

キャッシュレスにしていかないと銀行は立ち行かなくなるのではないかとさえ感じてしまいます。




銀行店舗・ATM廃止の動き

3/6日経新聞『銀行・自治体 崩れる蜜月』によれば、三菱UFJ銀行は市庁舎内に置くATMを撤去する動きをみせています。公金の納入や支払いを一手に引き受ける指定金融機関としての役割を、三菱UFJ銀行は10市ほどで辞退しようとしています。かつては、手数料の大幅な減免と引き換えに集めた貯金を高金利で運用できてメリットがありました。低金利の時代にあってはメリットは薄れます。手数料の引き上げを求める交渉は、自治体の反対にあい不調です。コスト負担がかかるATMは撤去せざる得ない事態にまで三菱UFJ銀行は追い詰められているようです。

みずほファイナンシャルグル-プは3/6、店舗や次期勘定系システムの減損処理などで、今期は約6800億円の損失計上を行うと発表しました。3/7日経新聞『銀行「店舗偏重」脱却急ぐ』では、従来型の店舗は収益を生みにくい「不良債権」となっています。みずほといえば、LINEとの新銀行設立でデジタル重視の姿勢を鮮明にしていました。今回の大規模な減損処理でデジタル化の方向を加速しそうです。

 

まとめ

メインバンクが作り出す流れは地銀にも波及しそうです。ゆうちょ銀行は4月から貯金限度額が現在の2倍にあたる2600万円となり、低金利の中集まった貯金の運用に苦しむことになります。

銀行が有する店舗やATMなどの設備がコスト負担となっています。キャッシュレスにならざるえない状況にあるのだと感じます。