8/1の日経新聞朝刊は2017年4-6期の企業業績の報道で彩られていました。トップ記事をみるかぎり、日本企業全体としては好業績のようです。上場企業7割が増益。
でも業界一様ではありません。労働集約型vs知識集約型。4-6期の業績報道をみるにつけ、産業構造の違いによる好不調を意識させられます。
クロネコの黒い影
労働集約型のいまや代表格、クロネコヤマトでお馴染みのヤマトHD。取り扱い宅配量の抑制の検討に入った報道された2017年2月以来、ヤマトHDの業績は注目されてきました。2018年3月期の連結純利益が前期比34%減の120億円になる見通しが発表されました。従来予想を50億円下回ります。残業代未払い分の計上が重荷になっています。
価格転嫁ができるのか。2割以上の値上げ交渉をしている大口顧客もあるようです。撤退も辞さない構えです。
現場は悲鳴をあげています。私の知り合いの学生さんの父親は、現場マネージャー。自らも運転しながら、他の運転手の動きをコントロールするそうです。アスクルの火災の際、荷量が減るとホッとしたのだとか。
運転手を減らして機械化できるわけではありません。労働集約型の苦しいところです。
フェイスブックの気持ち悪さ
同8/1記事『独禁政策、アップグレードを』(英フィナンシャル・タイムズ特約記事)によると、米フェイスブックが先週発表した四半期決算は、売上高はほぼ50%増で400億ドル。営業利益率はほぼ50%、資本収益率もほぼ50%。「規模と成長性、収益率を併せ持つこのような会社は、過去のどの時代でもなかなかみつからない」という。「現在の懸念は、利益が正常化することではなく正常化しないことにある」とも述べています。
少数の頭脳はますます精鋭寡化すると同時に、サーバ設備を増やしサービスを向上させます。サービス利用者が増え利益が拡大し投資にまわします。この循環がビジネスを拡大します。これを凌ぐ構造のビジネスはなかなか見つらないので、寡占が進んでいます。少数の知識を集めて始まったビジネスが、もはや寡占に待ったを掛けられなくなってきました。労働を生みださない。なんだか気持ち悪いです。
まとめ
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