バックストップ解除、英EU離脱リミット10末待ったなし?

もし本日19日の英国議会で可決すれば、ブレグジットはようやく実現という段階に入りました。

前メイ政権下では議会で3回も否決されてきたので、地球の裏側からみている身からすると、ジョンソン首相下でそうやすやすと終結するのかと疑心暗鬼です。

否決となれば、9月に成立した離脱延期法によりEUに申請することとなっています。10末で決着の姿勢を崩さないジョンソン首相は、離脱延期法を犯してまでも申請をせず「合意なき離脱」になる危険性も残っているようで、まさに緊迫のときをむかえています。




バックストップ(安全策)

アイルランド島の北部「北アイルランド」は、現在は英国の帰属となっています。

ラグビーW杯で日本が金星で記憶に新しいアイルランドは北アイルランドの合同チームでした。国境で分断されていても一つの島です。EUのもとでは国境管理が廃止されていました。

ところが英国がEU離脱するにあたって、アイルランドとの国境にも管理を導入する必要がでてきました。しかし、具体的な管理方法がみつかりません。

厳格な管理にかわる代替的な取り決めができるまでは、英国はEUの関税同盟内にとどまるというバックストップ(安全策)を、前メイ首相は昨年11月にEUと合意しました。

バックストップは、アイルランドとの国境管理問題が解決しない限り実質的にEUの配下にとどまることを意味します。英国議会は受け入れることができませんでした。

バックストップ解除

離脱期限が10末に差し迫るなか、あらたに出てきた国境管理案で10/17、EUとの間では合意に至りました。

日経新聞10/19『海上に通関境界線』によれば、アイルランド島内の国境ではなく、グレートブリテン島とアイルランド島との間に通関境界線を設けるという案です。

・北アイルランドに限り関税手続きなどをEU基準に合わせる

・英国本から北アイルランドに物品を送る際は輸入関税を一旦支払う。

→北アイルランドに物品がとどまる場合は税を還付

→アイルランドに物品が移動した場合は還付なし

北アイルランド議会はEUルール適用を受け続けるかを4年ごとに判断するとしました。

これによりバックストップは解除されました。

 

まとめ

将来の判断を北アイルランド議会に委ねるところが禍根を残すことになりかねない。。そんな印象は受けました。

英FTSETM100は、EUとの合意に至った10/17は上昇したものの様子見です。

英国議会での結果やいかに??

 

後日談10/20:

結果は採決先送り。EUへ延期を申請するはこびです。ジョンソン首相はEUでの延期否認を願っているようです。