日経平均株価の予想PER(株価収益率)は、4月以来14台のままです。東証1部全体としても16を割り込んだままです。
PERとは企業が公表した予想利益に対して何倍の株価で市場で売買されているかを示す数値です。数値が低いほど株価は安いことを意味します。
株価指標の中でも企業業績に連動した数値なので重視されます。私も、日経新聞のマーケット欄で毎日確認してます。
確定拠出年金(401k,iDeCo,DC)のスイッチングの判断材料にも参考にしています。
PERからみればお買い得なのに、日経平均株価は2万円を回復して以来足踏み状態です。14を割り込む水準だと押し目買いが入り、さらには日銀のETF買いが噂され、「適温相場」が続いています。そんな相場にも飽きが出てきたのか、東証1部売買代金が2兆円を割り込む日もポツポツ出てきて、7月は「夏枯れ相場」の様相です。
このまま世界経済が停滞になったとしたら、企業業績予想は見直され、PERは上がってしまう。そんな不安を感じてました。
そんなおり、7/14日経新聞『株式市場、業績上振れ期待』なる記事が登場しました。心強い。リビジョン・インデックスというアナリストによる業績予想の変動を数値化した指標についての記事です。
日々さまざまなアナリストの意見記事を目にしますが、「結局のところ数字で云えばどういうこと?」を示した指標です。いわば専門家のお墨付きです。
記事は、野村証券が算出したリビジョン・インデックスを元に書かれています。
専門家の予想が外れるのは日常茶飯事です。お墨付きだからといって丸ごと信用するわけにはいきません。ただ、業績予想と直結する指標なので、つまりはPERの今後の動向を知る上での手がかりになる指標です。企業が発した予想への専門家としてのお墨付きなわけです。
日々、株価は動くわけですが「適温相場」や「夏枯れ相場」とかで、業績見通しの実態はよくわかりません。そうした状況にこの指標はヒントを与えてくれれます。
記事では業績上振れだと云っています。結構なことです。当リビジョン・インデックスは上昇基調が続いています。6月に約4年ぶりの記録を更新し、7月に入っても高水準だそうです。
要因は何か。
当記事ではIoTをまず挙げています。機械の上昇が目立ち「工場の省力化投資」が背景にあるようです。
そして為替。大企業製造業の今期業績見通しの為替レートは1ドル=108円で「足元では想定より円安に振れ」ているようです。
リビジョン・インデックス自体が検証された記事は見掛けません。株高にならないと証券会社のとしては稼ぎが増えないのだから、楽観色が強い指標です。
今月7月下旬から4-6月の決算発表が本格化します。注意が必要な指標ですが参考にしています。