長期投資において「利益」はさほどの意味を持ちません。利益を再投資して雪だるま式に資産を増やします。雪だるまが大きくなるサマを示す「利回り」で満足することが大切です。
利益では満足は得られない
確定拠出年金においては株式や債券に連動する商品を元本確保型商品にスイッチングすれば利益確定ができます。
利益確定出来たとしても、満足するのは実は難しいです。2点あります。
1点目。例えば80円で買って120円で売ったとしましょう。40円が利益です。ただ、さらに150円まで値が上昇したとなると不満たらたらです。120円が80円に下がって漸く、「あのとき売っといて良かった〜」となるわけです。もし株式投資なら売却によって、現金にできます。現金で飲んだり食ったりして満足が得られます。たとえ売却時の120円が150円に上昇したとしても、「あのとき良い思いをした〜」と納得できます。確定拠出年金は利益確定とはあっても60歳まで待たねば現金に出来ないので、長い現役時代はバーチャルなマネーです。満足を五感では体感できません。
2点目。先に述べた120円が80円に下落したら満足できるというのも実にミョウです。売却したと同時に下落を祈る日々が始まるわけですから。精神衛生上ストレスが溜まりまくってしまいます。
それに、相場なんていつ下落するのかわかりません。時間的ロスが計り知れません。
さらには、下落時には溜まりまくったストレスは解消できるどころか悪化します。株式や債券の知識がないと、下落すると狼狽してムダな売却に走りかねません。40円の利益なんてあっけなく吹っ飛んでしまいます。
利回りは妥当性を測る大事な尺度
先の例では80円が120円に上がったので50%の利益です。利益は再投資します。100円に下がったときに再投資すれば元本120円からの再スタートです。次に50%アップすれば180円となるわけです。この繰り返しで雪だるま式に資産を増やします。雪だるまが大きくなるサマを年換算で表したのが利回りです。
利回りはマイナスになることだってありうるので、ストレスを溜めることには違いありません。
それなら、利益でいいではないか。そんなことはありません。利回りが優れている理由の一つは、自分以外の資産と比較できる点です。
「40円の利益が妥当か?」と問われても答えようがありません。保有資産の総額にも寄ります。
でも、「50%の利回りは妥当か?」には答えを用意できます。日本の長期金利は0.1%未満ですし、株式投資で利回りが10%あれば相当凄いことです。もし、50%なんて利回りがあれば危険な香りたっぶりですし、もし本当ならば投資家が殺到します。
まとめ
再投資を繰り返して資産を増大させる複利効果を、かのアインシュタインは「人類最大の発明」と絶賛したそうです。
利回りは理屈はわかってもこだわる人は少ないです。人間の脳ミソには馴染まない考え方だからでしょうか。凡人が使いこなせない概念だからこそ、天才の絶賛を誘ったのかもしれません。
訓練によって自分の脳ミソを洗脳しましょう。このブログでは、高利回りを実現する上での心構えを、
で述べています。
実践ノウハウを、
で紹介しています。
ぜひご参照ください。