明日から月が変わって8月になります。日経平均株価は、月初めの営業日は13ヶ月連続で上昇しています。
既にアノマリー(理論では説明できない事象)と化しています。7月は営業初日の翌日(7/4)の日経新聞マーケット欄は13ヶ月連続を記事にしていました。記録更新なるか。
後日談-記録更新でした。
まるで藤井四段にドキドキするよう
8月は記録更新でも途絶えても、確実に日経新聞は記事にするでしょう。藤井四段の連勝記録が掛かった一番では、将棋に薄い人も巻き込んでドキドキしました。それに似た雰囲気になってきました。
日経新聞は毎日約270万発行されていると云われています。ニューヨークタイムズ紙やフィナンシャルタイムズ紙を凌ぎ、経済紙では世界一の発行部数です。
日経新聞はなんだか小難しい印象ですが、影響力は絶大です。単なるアノマリーだとしても、14ヶ月連続に思いを馳せている人は意外と多いのかも知りません。
将棋の対局は当事者は2人なので、その他大勢にとってはエンターテイメントの意味でのドキドキ感です。株式投資となると自分自身が当事者です。記録更新を見込めば買い、途絶えると思えば売り、それぞれの思惑が交錯して結果が変わります。大体にして「月初の上昇」の材料だけで相場は動くわけではないのでアノマリーの域を出ない話ではあります。
アノマリーは理由を欲している
理論では説明できない事象をアノマリーと云うのだから、理由を探すのは本来滑稽な様です。でも人間の嵯峨、ヒトの頭脳は因果律に支配されています。わからないコトは原因と結果で捉えたい、無意識のうちにも頭が勝手に解釈を始めます。そして不安が生じて売り、楽観が買いを誘います。
「月初の上昇」アノマリーは、ネットを探ってみると、機関投資家や年金運用サイドが月初に資産構成を変更するからだとの見方が多いようです。たとえば、
もう一つの理由は、アノマリーの存在を意識する人が増えるほど、それに従って売買をすることです。私がまさにその一人です。存在を意識する人が多いだろうから、月末は少しだけ買いポジションを増やしておこう、月初に売りポジションに変えよう。当たろうが外れようが痛みは伴わない。
サーフィンのように相場の波に合わせて売買する投資指向を「順張り」と云います。相場の底値で買い高値で売り抜ける指向の投資。「逆張り」と云います。私は、確定拠出年金(401k,iDeCo,DC)の運用においては「順張り」派です。「アノマリーだから馬鹿げている」と感じたときでも、「皆がそう思うのなら流れに乗ってみよう」と考えるわけです。
順張りは逆張りよりパフォーマンスが安定すると一般的には云われています。人様のお金を預かる機関投資家や年金運用者は、順張り指向が強いです。結局のところ、先に述べた機関投資家や年金運用者が月初に資産構成を変える理由に帰着してしまうのです。
まとめ
アノマリー(理論では説明できない事象)を大らかな目でみると、株式の世界は楽しめます。