「貯蓄から投資へ」の掛け声のもと確定拠出年金の普及が進んでいます。
加入はしてみたものの、何をたよりに運用したらよいのか迷っている人も多いとおもいます。
年金資産評価額、運用金額、評価損益などなど、加入者向けの専用サイトにログインするとさまざまな数字が目に飛び込んできます。
後日談(2019/07/02):
7/2日経新聞によれば18年度は1.86%に低下。
初回入金来運用利回り
私は、運用利回りが大切だと考えています。
私の専用サイトには、運用利回りの掲載欄に二つの数値が表示されています。初回入金来と直近1年です。
大切だと考えているのは「初回入金来運用利回り」です。
初回入金来運用利回りとは、はじめて確定拠出年金に入金されてから現在までの期間の運用利回りです。
運用利回りとは、投資した金額に対しての収益の割合で1年あたりに換算した指標です。
私の場合は、2005年に確定給付年金からの移行により初回の入金がなされています。2018年に至る現在まで毎月の掛金により運用金額は増え続けています。およそ13年間に得た含み益(評価損益)の運用金額に対する割合を1年あたりに換算したのが初回入金来運用利回りです(以下、単に「運用利回り」とこの記事では呼びます)。
運用利回りが示しているのは、資産の「伸び方」です。
得てして評価損益などの絶対額に目を奪われがちです。確定拠出年金をはじめて間もないと絶対額はそもそも小さいので一喜一憂するのは危険です。
運用利回りについてもはじめの頃は積立額が少ないのでブレが大きくなりあまり参考にならないでしょう。ただ運用利回りは、株式益回りや長期金利といったマーケット動向と比較して妥当性を吟味できます。私はおよそ13年のうち半分の期間は、株や債券の知識はゼロで確定拠出年金はただただほったらかしでした。マーケット動向と比較、、、といわれても実際には知識がない段階では難しいことは自分を振り返ってもその事情はよくわかります。
このブログが少しでもお役に立てば幸いです。株や債券の知識はなくマーケット動向と比較できないとしても、確定拠出年金の加入者全体を平均した運用利回りは参考になるのではないでしょうか。
運用利回りの平均
日経新聞6/28『確定拠出年金 運用利回り3.25%』によれば、格付投資情報センター(R&I)が大手運用管理会社を対象に集計したところ、2015年度はマイナスでした。チャイナショック、原油安など、たしかに悪い相場でした。ところが、その後2016年度は3.16%で、昨年2017年度の運用利回りは3.25%とのことです。
直近2年は株式相場は、ゴルディロックス(適温)とかよく云われほぼ右肩上がりに上昇しました。当記事によれば日経平均株価は13%高でした。
もし2015年度の景況感の悪いときに元本確保型の比率を高めてしまっていた人は、直近2年の相場上昇の恩恵を受けられず平均の運用利回りを下回っているかもしれません。
景況が悪くても過度に悲観せず、平均の運用利回りを上回ることを定常的に目指せばパフォーマンスも上がると考えています。
欲張り過ぎも禁物です。今年は貿易摩擦や米金利引き上げの動きで、株式相場は軟調です。3.25%もの運用利回りを平均的な人は確保できている状況なので、株式連動商品の比率を下げてリスクを落すのも有効です。
まとめ
私自身の運用利回りは2017年度末時点で4.79%でした。定常的に、確定拠出年金の加入者全体を平均した運用利回り1~2%高い状況が続いています。これはリーマンショックでの暴落時に安値で購入していた分が効いています。一生に何度も訪れない大きな局面を一度でも乗り越えてしまえば、運用が長期に渡るほど、平均を上回る運用利回りを維持するのは意外と容易と感じます。
「毎日スイッチング」をしながら利回りの維持に努めています。損得も大事ですが、マーケットをみる勉強になり楽しみとなっています。
後日談2019/04/14:
合わせて読んでみてくださいねm(_ _)m