米中貿易摩擦の問題にはもう疲れ気味。。
9/1、米国は中国に対するいわゆる「第4弾」の制裁関税を発動しました。中国も追加関税をして報復です。
発動されても悪影響が数字に表れるのはまだ先です。第3弾をはるかに凌ぐ規模なので本来なら株式市場は不安に陥てもおかしくないですが、大きすぎてヤケッパチです。日経平均株価は週間で500円近く上昇し、1ヵ月ぶりに2万1,000円台を回復しました。
貿易摩擦はどんどん情勢がかわるので、ボーとしていると付いて行けなくなります。こうしてブログに書き留めて今後に備えたいとおもいます。
米「第4弾」と中国報復
これまでのところ、米国が仕掛ければそれに追随するかたちで中国が報復に打って出ました。
9/1日経新聞『対中関税、1930年代並みに 米「第4弾」を発動』では、第1弾からの関税対象となる輸入額の推移が図表になっています。
■第1弾:
米国340億ドル
中国340億ドル
■第2弾までの累計:
米国500億ドル
中国500億ドル
■第3弾までの累計:
米国2,500億ドル
中国1,100億ドル
■第4弾までの累計:
米国5,200億ドル
※9/1に1,100億ドル、12/15に1,600億ドルの2段階でアップ
中国1,100億ドル+α
※9/1、12/15の2段階で総額750億ドル分に追加関税。ただし、第3弾までの品目へのさらなる関税追加があるため、αは当記事からは不明
大変複雑です。結果としてどうなっているのでしょうか。当記事の別の図表では、貿易戦争前と9/1の米中双方の関税率を載せています。
中国の対米輸入:約8%→21.8%
米国の対中輸入:約3%→21.2%
平均関税率は日本が4.3%、EUが5.2%とのことです。20%を超すのはスーダンの21.4%、バハナの32.4%のみで、米中の関税合戦はとんでもなく高い水準に押し上げてしまいました。1930年代に米国が保護主義に向かったごろも約20%であったとのことで、極めて危険な情勢だと当記事は警告しています。
米国の輸入額が中国のおよそ4倍あることでこれまで米国優勢で進めてきました。ただ、米中2国間の問題にとどまりません。同日記事『トランプ関税 空回り 貿易赤字、中国減っても他国増』によれば、これだけの強硬策にも関わらず米国は貿易戦争前に比べ赤字はむしろ拡大しています。
まとめ
2018年の米国中間選挙対策としてはじまったかにみえた貿易問題ですが、もはや米国にとっての覇権をかけた争いであることは誰の目にも明らかです。2020年の米大統領選向けてますます激化しています。