6/27発表の4月S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(主要20都市)は、前年同月比5.7%上昇でした。
当指数は、毎月末に前月分が公表されます。米国住宅価格の動向を知る上で一般的な指標です。住宅価格は個人消費動向への影響が大きいため注目されます。
今週7/2日経ベェリタス『米個人消費に底堅さ』によれば、同指数は金融危機前の水準を回復しています。
その理由が、在庫不足による需給の逼迫にあるようです。「特に低・中価格帯の住宅の減少が目立ち、初めて家を購入する人たちには家を買いたくても買えない状況に陥っている」のだそうです。
ここのところ、米景気のピークアウトを囁く記事が増えてきた中、明るいニュースです。
この記事では、「6月の消費者信頼指数が市場予想とは反対に、前月の改定値を上回った」、「最新(5月)の失業率は4.3%で、16年ぶりの低水準」、「1〜3月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)確定値は、前期年換算で1.4%増加した。個人消費と輸出が上振れしたため..」とポジティブ材料が目白押しです。
米10年債利回りは、本日7/3日本時間日中に2.3%に到達しました。ドル円は円安傾向が進み、夜間に入り113円台でした。
しかしながら、日経平均株価は22円高止まり。昨日の都議選の自民党大敗でアベノミクスの不信感が揺らいだからでしょうか。こうした米景気への好感は織込めなかったようです。
ただ、本当に好感すべきかはよくわかりません。住宅バブルへの心配はないのでしょうか。
6/28日経新聞『4月の米住宅価格指数、5.7%上昇』によると、ケース・シラー住宅価格指数が前年同月比上昇に対して、「住宅ローンの債務不履行率と家計の借金は抑えられており、当分は価格急落を避けるのに好条件な環境にある」との同指数の算出を担当する委員会のコメントを紹介しています。
英消費者物価指数も上昇しています。それを受けて英中央銀行の中には利上げを提唱する委員が現れているようです。
先週は、ECBドラギ総裁の金融緩和縮小を匂わす発言で欧米長期金利は上がり、その反動で株式市場はかなり下落しました。
コモディティに目を移しても、WTI原油先物は上昇傾向です。
しばらくは楽観ムードが続くのかもしれません。先月後半は、確定拠出年金(401k,iDeCo,DC)の毎日のスイッチングは売りに傾けていました。
月初の日経平均株価の上昇は13ヶ月連続だそうです。長期見通しはどうであれ、しばらくは買いに傾けてみようかとおもいます。