週末には日米首脳会談が行われました。トランプ大統領が就任してからイスラエルに次いで2番目となるトップ会談とあって世界からもひときわ注目されたされたはずです。
日本からは対米投資額を1兆ドルを打ち出し、米国側からはアラスカからのLNG輸出増加が目玉になっています。
日米共同記者会見
日本製鉄によるUSスチール買収の件は、買収ではなく投資なのだと双方が強調する格好でした。買収したからといってUSスチールの名前を残すのだと既に決めているのだから大した前進はありませんでした。
為替については、第一次トランプ政権時と同様に財務大臣の間で議論することになると首相側から話があり、ドル安を望むトランプ氏の口封じの効果が期待できそうです。
そして、関税については、「相互関税」なる言葉が強調されたのが新味でした。「トランプ相互貿易法」の制定を公約に掲げてきたようですが、米国が一方的にかける「一律関税」に、カナダ・メキシコ・中国が対抗措置として掲げた「報復関税」にと過激な言葉が続いたあとだけに穏やかな印象を与えます。
トランプ氏、相互関税の導入計画を来週発表へ-「全員に」影響
トランプ相互関税とは何か:日本は対象になるか?
米国からの輸入品に日本は、工業製品については関税ほぼゼロで農産物には高い関税をかけています。品目別に相互関税をかけるなら、米国は工業製品の関税を引き上げるのは難しく、農産物を高関税にしても輸入量が少ないのでさほどの効果もありません。品目をまたいだ相互関税には警戒の余地を残したものの、他国に比べれば交渉しやすそうで、一時150円割り込む急激な円高が進んだのもその現れのようです。
円上昇、米関税の逃避先に 4日で4円、独歩高鮮明
1月に利上げしたばかりなのに、実質賃金2カ月プラスを足掛かりに追加利上げの論調が高まったことも直近の円高要因でした。
給与アップも…実質賃金はマイナス “賃上げ”求める声も
日米首脳会談後の2/9にはトランプ大統領は、鉄鋼・アルミに25%関税を鮮明にしました。週明けの本日は円安に振れてもおかしくないですがドル円151円台で先週末と変わらない水準です。
鉄鋼・アルミに25%関税、相互関税11日にも発表 トランプ氏表明
関税については極度の警戒が削がれ、しばらく円高圧力が残る状況がつづくのかとおもいます。
株式市場においては、10-12月期決算発表シーズンを終え2025年度も最高益が確実の状況ですが、トランプ政権下の動きへの警戒が解けずしばらく一進一退の展開になるのかとみています。
TOPIX採用企業の今期純利益予想6.7%増、4年連続最高益ペース=SMBC日興集計
2/2週間ツイート
■2/3(月)
わかっちゃいても週初の辛い下げでした…カナダ・メキシコに25%、中国に追加10%の関税を米国が発動、日経平均1,052.40 (-2.66%)円安📉https://t.co/Q3LdOKBtQV
— いんとく (@kab_suke) February 3, 2025
■2/4(火)
米国への報復関税、中国も🇨🇳バトルの第一ラウンド終わって安堵か日経平均リバウンド278.28 (+0.72%)円高📈https://t.co/5rDiEWZMih
— いんとく (@kab_suke) February 4, 2025
■2/5(水)
ドル円152円台💰実質賃金2ヵ月連続プラスに飛びつくかたちで利上げ観測が高まり昨日から1円超える円高。日経平均33.11 (+0.09%)円高📈https://t.co/Dlmuyn7AYV
— いんとく (@kab_suke) February 5, 2025
■2/6(木)
再生エネルギーの要・洋上風車が空回り…株価低迷つづく三菱商事が減損発表するも危うい反発🌀還元期待に依存し過ぎだな、日経平均235.05 (+0.61%)円高📈https://t.co/GkIdr5KEJc
— いんとく (@kab_suke) February 6, 2025
■2/7(金)
米国直接投資No1なのに年初にはUSスチール買収頓挫…見返りの話をしっかりしてほしいな✈️日経平均279.51 (-0.72%)円安📉良い週末を⛳️https://t.co/DKQkMCTEwN
— いんとく (@kab_suke) February 7, 2025