中長期投資家なら重視する200日移動平均線。
日経平均は5日連続で200日移動平均を下回っています。これはトランプ・ラリーがはじまった2016年終盤以来だと、本日3/29ロイターのハイライト・ニュースでみかけました。この移動平均が抵抗線として重くのしかかっています。
米国でも200日移動平均は相当意識されているようです。S&P500は暴落しても、この移動平均線で跳ね返しています。なんだか力強さを感じますし、おもわずチャートにアートを感じてしまいます。
短期の移動平均線は私は殆どみていないです。日々の経済ニュースに左右されながら、確定拠出年金の毎日スイッチングを続けています。
ただし、200日移動平均線は別格です。毎日スイッチングしているTOPIX連動商品は、この移動平均線に近づくと赤字になります。相場の波に合わせて売買する順張り投資をやっていれば当然の帰結です。
今の状況で赤字は順張りをちゃんとやっている証だともいえます。健全な状態です。
赤字の意味を考えてみよう
不渡りを起こさず生き延びている赤字企業。赤字を擁護するとなると、そんな連想でこのブログ記事を読まれる方もいるかとおもいますが、財務会計にまつわる赤字とはひとまず関係ない話です。
取得価額を上回ると含み益がある状態で、いわゆる黒字です。下回れば赤字です。「赤字=現金で損」とは必ずしもいえません。
では、取得価額って何?
MS-EXELに数字を打ち込んでみないとなかなか体得できません。取得価額の特性がわかると気が楽になります。
株式投資なら年末時点で黒字だと20%強の税金が取られます。ところが確定拠出年金は黒字でも無税です!耳にタコができるほど聞かされているはずですが、実態として確定拠出年金の無税のメリットを上手く活かしている人はほとんどいません。投資行為に無縁の人はともかくとして株式投資をやっている大半の人も、確定拠出年金はほったらかしでメリットに気付いていないです。
無税なら毎日でもためらいなく売買(スイッチング)できます。株式投資をやっていると相場の波に悩みます。確定拠出年金は相場を知るうえでの「実験」してほしいです。
トランプ相場で1年以上に渡り株式市場は上昇しました。順張りでコツコツ利益確定している人は、元本は増えています。相場の上昇に伴い取得価額は増えてきたわけですが、だからといって元本が目減りしたわけではありません。
赤字の三角印(▲)をみると心理的には気が滅入りますが、赤字の意味するところは冷静に受け止めてほしいです。
まとめ
200日移動平均線を下回わるとは、毎日売買している投資家の大勢が、赤字になっている状況だと思っています。だからといってキャッシュで損しているとはいえません。機関投資家ならしたたかに計算して売買しているはずです。
私は、赤字の状況になると売買(スイッチング)の厚みを増やして、ひたすら取得価額の下げに走ります。要するにキャッシュの出し入れによって赤字を減らします。次にやってくる上昇相場でいち早く黒字状態を作れていると心理的に楽です。
暴落だと個人は狼狽売り、損切りに走ります。でも、暴落時に市場の売買代金が膨らむのは、赤字早期解消への機関投資家の動きだとも、毎日スイッチングをしていると感じます。
毎日スイッチングで得てきたノウハウが参考になれば幸いです。