これまで2時間かかっていた動画のダウンロードが数秒でできるという超高速通信5Gが、あまりピンときませんが今年2019年後半からスタートします。スマホの買い替え需要はやがてやってくるのでしょうが、しかし目下のマーケットはスマホ需要減に悩まされています。
4〜12月期の決算発表は終盤に入りました。今回の決算相場で、貿易摩擦に加えスマホ需要減の話題が市場心理を冷やし込んでいます。
スマホ需要減
アップルショックで幕が開けた今年2019年。アップルは年明け早々の1/2、クリスマス商戦とかぶる2018年10-12月期の売り上げ見通しを下方修正しました。世界の株式市場は撃沈、ドル円は109→104円台にフラッシュ・クラッシュを起こし、悲痛なおもいで大発会をむかえました。。
1/29発表のアップルの決算は、前年同月比で売上高は5%減でした。サービスが19%増だったものの、要のiPhoneが15%もの急減でした。
日経新聞2/4のきょうのことば『スマホ市場の飽和』に世界のスマホの出荷台数の推移が掲載されています。2007年にアップルがスマホを販売を開始して以来、2016年には15億台あたりにまで達しましたがここ2年は減速です。昨年2018年は前年比4.1%減の14億490万台です。
世界需要の3割を中国が占めるとのことです。その中国では10%以上の減少となったようです。アップルも中国での売り上げ悪化に言及しています。
電子部品メーカーを直撃
決算相場の先陣を切って1/17、日本電産の永守会長は「これまでの経営経験で見たことがない」生産の減少に昨年11月と12月に遭遇したと語っています。
朝日新聞1/17:日本電産会長が懸念 中国需要が急減「経営経験にない」
大手電子部品メーカー8社のうち6社がこの決算シーズンに2019年3月期の営業利益の見通しを下方修正しました。10-12月期は8社合計で前年同期比15%減の営業利益であったとのことです。
日経新聞2/7:電子部品6社が下方修正
村田製作所は、スマホの目減り分を自動車で補ったようです。自動運転・コネクテッドカーといった自動車の電装化に、電子部品メーカーは関心を寄せているようです。
まとめ
次世代高速規格5Gといえば直近では、スパイ活動の恐れがある中国ファーウェイを締め出すかどうかに関心が集まっています。ファーウェイがいなければ通信網の整備に莫大なコスト増が生じるとも報道されています。
こうしたニュースに触れていると、5Gの到来はもっと先のことのようにもみえてきます。
ただ、1/31は5G関連の計測機器を手がけるアンリツが18.4%高でマーケットの話題をさらうなど、5Gテーマでのブレイクにもしばしばめぐり遇います。5Gはスマホに限った話ではありません。動向をよく見ていきたいと思います。