地政学リスクが混沌としてきました。日本時間14日午前、米英仏はシリアの化学兵器施設を爆撃しました。
爆撃は1回限りとの報道ですが、中東への刺激は続きます。5月には米大使館のエルサレムへの移転が控えていますし、イラン核合意破棄を米トランプ大統領がいつツイートしてもおかしくない情勢です。
リスク回避で円が買われても不思議でない状況ですが、4月に入って対ドル円安基調です。
IMM通貨先物に異変
4/10終了週の米シカゴ先物市場(IMM通貨先物)は、2週連続で買いが優勢です。
株式市場においても、海外からの資金流入が顕著です。現物と先物の合計は、3月までと一転、買い越しです。
〔需給情報〕4月第1週、海外投資家が日本株を4431億円買い越し=現物先物合計
円を買って株式への資金流入がはじまった様子が伺われます。
通貨先物はヘッジ目的で買われるため、実需の円は売りです。上に示したチャートでも、ドル円が円安基調に転じたことがみえます。実需の円は売られて株式に流れるという図式です。
本日4/14日経新聞『一段高 株主還元カギ』によれば、
米市場の日本株上場投資信託(ETF)も4月に1.4億ドル(約150億円)と少額だが資金が流入した
とのことです。当記事に、IMM通貨先物と米市場の日本株ETFの動向がグラフとなっています。
本格的な株高基調を取り戻すには、
来週から本格化する決算で業績が好調な企業が積極的な株主還元を示せるかがひとつのカギ
になりそうだと、当記事は主張しています。
過去最高益で終える3月期決算
3/7日経新聞『2年連続 最高益に』によれば、上場企業の純利益は前期比30%増の28兆6810億円が見込まれています。全体の3分の2が増益が見込まれています。
電機機器が2.3兆円、自動車が1.3兆円と全体を牽引しています。資源や素材の価格上昇で商社や化学が好調のようです。
米国の法人税に伴う費用減で、約1兆7,000億円の利上げ押し上げも要因となっているようです。
まとめ
今期は過去最高益で決算を終えようとしていますが、株価には既に織り込まれています。現在のマーケットは、決算とともに発表される来期予想を織り込む気配をみせています。例年、期初はディフェンシブな予想となりがちですが、先物の動きをみていると来期への期待が高まっているようです。
確定拠出年金の毎日スイッチングにおいても、様子を見ながら少しずつ元本確保型→株式連動商品へと比率を高めていこうと思っています。