「本日の日経平均株価は?」と聞かれて答えられてもTOPIXとなると困ってしまう、、長年株式投資をやっている人にも実は多いと思っています。私もTOPIXを知らない部類の人です。
確定拠出年金で運用している私の国内株式連動の商品は、TOPIX(東証株価指数)をベンチマークとしたインデックス投信なので、毎日スイッチングするならTOPIXをちゃんとチェックすべきなのかもしれません。しかし頭に入ってきません。。
これはコンプレックスでもあるわけですが、その言い訳にも「NT倍率」を使っていますw
情報量の差を補う「NT倍率」はおよそ12.5
TOPIXより日経平均が頭に定着するのはなぜでしょう?圧倒的な情報量の差だと思っています。テレビニュースのテロップでは日経平均とTOPIXを並べて表示されます。でもニュース番組内で株式相場が報道されるときには「(日経)平均株価が…」とは言っても、「TOPIXが…」はほとんど言われないです。
225銘柄から割り出す日経平均よりも、東証一部全銘柄から算出TOPIXのほうがマーケットの実態を現しているはずですが、実際には日経平均の値動きを見て物事を判断する人が多いです。多くの人がみている指標によって相場は形成されかつ歪めらているという側面は軽視できません。
世界中が注目する米国株価指数である(ダウ・ジョーンズ工業株価平均)は、たった30銘柄から算出されています。それに比べれば日経平均は225銘柄もあるのだから十分にマーケットの実態を反映しているのだとも云えます。
NT倍率とは、日経平均株価をTOPIXで割った数値がです。およそ12.5で推移します。
いざとなれば「TOPIXは日経平均を12.5で割れば算出できる」ので、TOPIXは普段ほとんど気にしていません。
むしろNT倍率の微妙な推移から知りえる情報を重視しています。日経平均は時価総額や流動性が高い大型株で構成されているのに対して、TOPIXは中小型株とも含まれています。大型株と中小株との値動きが違いがNT倍率に現れるのです。大型株は、海外進出をしている企業が多いので為替の影響を受けやすいし、流動性が高いので投機的な売買も活発です。TOPIXを記憶する頭のバッファがあるなら、NT倍率にまわしたいところです。
歴史的珍事が発生、6/21に12.96
12.5前後で推移するはずのNT倍率が、先週13台に迫りました。6/21は12.96です。
によれば、6/20につけた12.87はQUICK端末でさかのぼれる2000年8月以降で最大だそうです。1未満のわずかな数値の差ですが株式投資をやっている人の間では大騒ぎになっています。
当記事によれば、
日経平均の構成銘柄として値がさ株のファーストリテイリング(9983)の構成比は8.52%であり、20日には日経平均を64円押し上げた
とのことです。
6/20の日経平均は276.95円高でしたので、この1社で上昇分のおよそ1/4を占めたこととなります。「特定の銘柄の動きに振り回される日経平均なんてアテにならない」そんな批判を受けそうです。。
NT倍率を話すには値がさ株の影響は軽視できません。意味づけは難しいです。当記事では、「外需および金融売り、内需買いの方向性が垣間見える」といっていますが、ファーストリテイリング以外の銘柄の記述が曖昧でコジツケ感が否めません。
上海総合指数は先週3000を大きく割り込み、チャイナショックの再来が頭をよぎりました。日経平均は6/19には401.85円と大暴落でしたものの、翌日からの2日間は大きくリバウンドして暴落分をほぼ回復しました。上海総合指数が低迷する中での日経平均の上昇であったので、NT倍率の異変に私は投機的な動きをプンプン感じました。
NT倍率が13台に迫ったことは歴史的でしたが、一方で投機的なタイミングで偶発的に発生した珍事にも見えます。
(6/26後日談)この珍事に日経新聞も悩んでいる。。
まとめ
高水準にあるNT倍率が元に戻る日が必ずやってきます。日経平均が下落で戻るのかTOPIX上昇で戻るのか。よく観察しながら毎日スイッチングを進めたいと思います。