オリンピック後を見据えた建設需要、株価との乖離

前回2016年リオ五輪では、大統領汚職事件にジカ熱と悪い出来事が重なり、ブラジル主要株価指数ボベスパは開催直前まで下がり続けました。開催会場の建設が遅れに遅れ、開催できるのかさえ危ぶまれました。ところが、いざ開催を迎えると五輪は大いに盛り上がり、ボベスパの上昇は止まりません。

 

振り返れば、ボベスパ指数の動きはいわば「逆さ富士」でした。オリンピック効果なんて当てに出来ない、、リオ五輪はそんな思いを抱かせる典型例でした。

ぱそたく

今年2019年のマーケットをみていても、東京五輪に向かって株価指数が山登りをしているなんて動きは全くありません。むしろ、世界的には貿易摩擦による景気後退を誰もが警戒しています。米大型減税の効果は今年後半には切れるとみられています。国内事情に目を向けると、もちろん10月消費税増税は大きな壁ですし、4月統一地方選と7月参院選は海外勢に日本株を売り込むキッカケを与えないか気がかりです。代替わりに伴うゴールデンウイーク期間の10連休は日本市場は身動きが取れずそのスキを海外勢に付け込まれるかもしれません。

 

でも心配ばかり云っていられません。ボンヤリしていると心は萎むばかりです。ポジティブなニュースはちゃんと摘み取って、心のバランスは保っておきたいところです。




五輪後も建設需要は衰えない様子

日経新聞2/14『低評価業種 見直し機運』によれば、建設業の一株利益(EPS)は2015年初から2倍に増えていますが、株価は2割高に留まっています。この記事では2015年初をなぜ基準にしているかは記述が見当たりません。ただ、掲載されているグラフでは、一株利益は昨年半ばまでほぼ一直線に伸び上がっているのに対して、株価は昨年1月に山はあるものの全体としてはフラットな感です。株価が業績に見合っていないとの印象を強烈に与えてくれます。

そしてこの記事で目につくのは、オリンピック後の建設需要に触れている点です。

・23年東京都心5区の大型ビル竣工坪数は18年や20年の高水準を保つ

・虎ノ門や八重洲の再開発

・24年も山手線の新駅「高輪ゲートウエイ」周辺の再開発が進む

と、需要は衰えない様子です。

 

まとめ

BIM(Building Information Modeling)とよばれる建設工程の一元管理でオートメーション化を進め労務費を軽減し、採算重視の案件確保につとめてきた建設業界。五輪関連の需要は今年後半にピークがやってくるようです(1/29日経新聞『H形鋼、10年ぶり高値圏』)。

株式は半年先を織り込むといわれる先行指標といわれます。五輪の開催は1年半後とまだ先のことですが、株式市場ではその後の需要の話題が出てきてもおかしくないタイミングです。