確定拠出年金(401k,iDeCo,DC)に加入すると、まずはじめに、毎月の掛金をどの商品に配分するかを設定します。以降は、毎月決まった日に、設定した配分比率に従い商品が購入されます。掛金の配分比率は、いつでも変更できます(配分変更)。
そして、購入商品に儲けがでれば売ることができます。売ると云っても、60歳までは受給できないので、現金として手元に残すわけにはいきません(※)。売ると同時に別の商品を購入します(スイッチング)。
※現金化できないからといって残念に思わないでください。確定拠出年金には、元本確保型商品(定期貯金や保険商品)が用意されています。元本確保型へのスイッチングを行えば、現金にしたのと実質同じです(参考:利益確定とは )。
配分変更とスイッチングを、Webサイトで行います。
加入して以降ほったらかしにしていたら、パスワードだってわからなくなっているでしょう。ぜひ、自身が加入している金融機関に問い合わせください。
再発行までに、1週間程度はみておいたほうが良いでしょう。
いざログイン。「おや?」と思うかもしれません。
りそな銀行を例に説明します。
https://dcweb.resona-tb.co.jp/web/401k/login.html
ログインIDと思われる入力欄に”JIS&T 口座番号”とあります。
ちなみに、”パスワードをお忘れの方はこちらへ”をクリックすると、JIS&Tなる会社のサイトが表示されます。
https://www.jis-t.ne.jp/cgi-bin/s/dcw11111.cgi
りそな銀行の確定拠出年金に加入しているはずなのに、別の会社にアクセスするとは。なりすまし?
これまで運用をほったらかしであった人は、ただでさえ得体の知れない年金制度なのに、ログインする前に不信感が高まってしまうかもしれません。
実は、JIS&Tとは、銀行や証券会社などが共同出資して作った会社です。
配分変更やスイッチングを行った記録を管理するシステムを各金融機関(運営管理機関)が開発するのは大変なので、記録に関わる業務(記録関連業務:レコードキーピング)は別会社に委託しているのです。
レコードキーピング会社は、次の2社が最大手です。
日本レコード・キーピング・ネットワーク(NRK)
日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー(JIS&T)
SBI証券のように、独自で設立した会社(SBIベネフィット・システムズ)でシステムを有しているところもありますが稀なケースです。ほとんどの金融機関が、大手2社にレコードキーピング業務を委託しているのが実情です。
なりすましではありません。ご安心を。