やれやれ、指をくわえてみているだけだった夏場のゴールドラッシュがひとまず落ち着きました。。
よく知られた金相場はニューヨーク商品先物取引所の金先物(通称NY金)です。足元1トロイオンス=1,904ドル。1トロイオンスは約31グラムでおおよそ卵一個分の重さです。1ドルをざっくり100円とすれば、卵一つが19万円で販売されている換算です。
ゴールドは素人には難しいとよく云われます。2014年頃にETFで購入したことがありますが長らく動きが停滞していたので面白みが感じられず短期的には下げるばかりだったので手放しました。でも今回の上昇で金への注目が集まり報道を目にする機会が多くなりました。熱狂が一段落した9月に勉強がてらわずかですが購入しました。
ゴールドの推移
リーマンショックからの回復のための金融緩和が縮小(テーパリング)に転じた2013年後半からはNY金は下落に転じ1,200ドル近辺で長らく推移しました。しかし米政策金利の引下げなどのテーパリングの解除がはじまった昨年後半からは上昇に転じ1,500台で2020年を迎えました。その勢いはコロナショックで弾みがつき8月には2,000の大台にタッチしました。
米実質金利が下止まり
直近の上昇局面は、米国の実質金利の低下による説明をよく目にします。金利がつかないゴールドが相対的に価値が高まり相場が上昇しました。
日経新聞9/29『ドル安・株高に息切れ感 米実質金利の「下限」意識』に直近6月からの米実質金利の推移がグラフになっています。10年債利回りは0.6%あたりで均衡するものの、予想物価上昇率(BEI)は9月まで上昇し1.5%あたりに達しました。10年債利回りからBEIを引いた差にあたる実質金利は6月に-0.5%でしたが8月に-1.0%まで下り9月に入ってわずかに上向き加減です。
当記事でも触れているようにFRBは8月下旬のジャクソンホール会議や9月のFOMCで2%超の物価上昇率にみあった金融政策を打ち出すアピールをして必至です。ただ、マイナス金利政策導入や日銀のようなイールド・カーブ・コントロールの採用といった具体策に踏み込む様子はなく、マーケットは静観に入ったようです。
実質金利のマイナス深化によるゴールドラッシュはひとまず一服です。
まとめ
コロナ禍で急増する財政債務との比率でみれば3,000ドルになるとの予想もきかれたりして、ゴールドラッシュの終焉といった感は現状ではみられないです。短期的な相場に左右されず時間分散を心がけ浮気せずコツコツ積み立てたいとおもいます。