3/19に移行期間が2020年末に決定とあって、英株価指数FTSE100は上昇しています。ポンドドルも上昇です。
ところが、ポンドドルは4月後半からは急降下。
イングランド銀行カーニー総裁の発言で5/10金融政策委での利上げが怪しくなってきてポンド安。それに、5/1発表の4月英製造業PMIは17ヶ月ぶりの低水準53.9で市場予想も下回り、ポンド安に拍車をかけています。
通貨安頼みの株高の様相です。鯉のぼりがごとき株価上昇も、なんだか虚しさが漂います。。
ブレグジット、交渉期限は残り1年をきる
移行期間で離脱時期は延長できたものの、EU離脱交渉期限は2019/3/29。残り1年を切りました。
地球の裏側にいる日々の関連ニュースはどうしてもネガティブに受け止め方です。交渉は成立なんてムリ!英EU離脱交渉は窒息寸前。。
しかしながら、成立しないとなるとEU側のダメージは相当なものなので妥結案は見出されるはず。英株価指数は、EU離脱が決まった2016年6月以降、上昇基調をキープしています。
妥結案成立を見越して楽観のまま株価は推移しているのかなぁ??
賃金上昇・失業率低下なのに、いったいどうなってるの??
4/17Bloomberg
英国:賃金上昇が加速、2015年来のペース-5月の利上げ観測強まる
によれば利上げ間近にみえました。
ところが、4/20Bloomberg
5月の英利上げ観測にカーニー総裁が冷水、確率50%割れ-前日82%
によれば、「5月以外にも決定会合ある」とのカーニー総裁の発言で、どうも利上げはなさそうとの見通しがマーケットでは広がりました。
いったいどうなってるの??
日経ヴェリタス5/6号『細る英国への人材流入 企業は労働力不足を懸念』を読むと、表面的にみえる経済指標の危うさを感じます。
・高齢化も響き英国の労働需給は逼迫し、約40年ぶりの低水準の失業率。
・勤め先をEU加盟国に変える人は増加傾向。ついに流出が流入を上回ったようです。
・追い討ちをかけるのが、EU市民権取得者数の急増。2016年取得者は前年比2.6倍。
・ルーマニアやブルガリアといった東欧諸国からの移民に支えられた農業分野でも人手不足への警戒が強い。
4月末には、第2次大戦後にカリブ海の英領から移住した本人や家族が強制退去処分になっていた問題で、内相が辞任に追い込まれました。
まとめ
欧州で起こることは、米国の株式市場で吸収されてしまい、日本時間にショックを受けることがあまりありません。
実際には英EU離脱期限は刻々と迫っています。
私の確定拠出年金の国外株式連動商品は、英国の組込比率が現在8.8%。英国は軽視できない存在です。