2022年11月にChatGPTがリリースされて以来、生成AIが株式市場をけん引してきたといっても過言ではありません。
生成AIの心臓部ともいうべきGPUにおいて、マーケットシェアで独占状態にあるエヌビディアの株価は破竹の勢いで上昇を続け、昨年2024年10月には時価総額が一時世界首位にまで達しています。
ただ昨年あたりからは、成果が出ていないわりには設備投資が大きすぎないかという疑念が生成AIには出てきています。
そんな状況下で現れたのが中国スタートアップが開発のAIモデルDeepSeekの登場です。生成AIには巨大投資が欠かせないと思い込んでいた市場に、低コストであっても実現できるとの見方を植え付けました。
中国のDeepSeek、iPhoneのダウンロード数でトップ-アジア株を動かす
いわば盲点を突かれた中国AIの出現に、ハイテク関連銘柄はパニックです。週初1/27の米株市場はナスダックが3%下落し、エヌビディアに至っては17%下落し単一銘柄の1日の時価総額減少額として史上最大である91兆円が消失しました。
DeepSeekショック、米AI株急落 NVIDIA時価91兆円消失
今週は米ハイテク大手の決算発表が集中しましたが、業績としては好調が続いておりDeepSeekの出現の余波が波乱を生むことはなく、1/27以降は下落が落ち着いています。
10-12月決算 マイクロソフトとメタ 増収増益 AI活用で業績好調
米アップル、堅調な売上高見通しで株価上昇 iPhone回復示唆
1/27の国内市場は、4万円台の高値で始まった日経平均が366.18(-0.9%)円安であったのに対して、TOPIXは0.3%のプラスで引けています。
今回の「ディープシーク・ショック」はハイテクに限定で、株式市場全体としては穏やかでした。むしろトランプ政権がはじめようとしている追加関税が市場の動きを鈍らせています。
そうではあってもAI分野で欧米の優位性に疑念を投げかけた今回のショックは、記憶に残りつづけ再現しそうです。
1/26週間ツイート
■1/27(月)
中国スタートアップが開発のAIモデルDeepSeekの登場にナスダック先物が激震
市場開場前の取引でエヌビディアが一時10%安だとは…日経平均366.18 (-0.92%)円安
https://t.co/UOJtICCyMU
— いんとく (@kab_suke) January 27, 2025
■1/28(火)
WTI原油先物73ドル台まで下落
drill, baby, drillなんてスラングじみた言い回しを就任演説でも使うのかと驚きました️…値下げ要求繰り返されるOPECは負けじと増産にむかうのか、原油安によるインフレ抑制は容易でないのだな。日経平均548.93 (-1.39%)円安
https://t.co/WYUPbca048
— いんとく (@kab_suke) January 28, 2025
■1/29(水)
なんとも静かなFOMC、今年は利下げ1回程度というから1月は据え置きが確実視されてる
日経平均397.91 (+1.02%)円高
https://t.co/LV9Vli7kQG
— いんとく (@kab_suke) January 29, 2025
■1/30(木)
マイクロソフトとメタが決算発表、ともに増収増益でひとまずAIへの巨額投資は問題視されず相場全体は落ち着いた動き
日経平均99.19 (+0.25%)円高
https://t.co/jA8RhRqLkZ
— いんとく (@kab_suke) January 30, 2025
■1/31(金)
ゴールド先物2,800ドルを突破
明日から2月、メキシコ・カナダへの25%関税とやらで穏やかでいられんな〜日経平均58.52 (+0.15%)円高
良い週末を
https://t.co/oHNoAhdsAw
— いんとく (@kab_suke) January 31, 2025