1/26週振返り:盲点を突かれる、中国AIディープシークが出現


2022年11月にChatGPTがリリースされて以来、生成AIが株式市場をけん引してきたといっても過言ではありません。
生成AIの心臓部ともいうべきGPUにおいて、マーケットシェアで独占状態にあるエヌビディアの株価は破竹の勢いで上昇を続け、昨年2024年10月には時価総額が一時世界首位にまで達しています。

ただ昨年あたりからは、成果が出ていないわりには設備投資が大きすぎないかという疑念が生成AIには出てきています。
そんな状況下で現れたのが中国スタートアップが開発のAIモデルDeepSeekの登場です。生成AIには巨大投資が欠かせないと思い込んでいた市場に、低コストであっても実現できるとの見方を植え付けました。
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いわば盲点を突かれた中国AIの出現に、ハイテク関連銘柄はパニックです。週初1/27の米株市場はナスダックが3%下落し、エヌビディアに至っては17%下落し単一銘柄の1日の時価総額減少額として史上最大である91兆円が消失しました。
DeepSeekショック、米AI株急落 NVIDIA時価91兆円消失

今週は米ハイテク大手の決算発表が集中しましたが、業績としては好調が続いておりDeepSeekの出現の余波が波乱を生むことはなく、1/27以降は下落が落ち着いています。
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1/27の国内市場は、4万円台の高値で始まった日経平均が366.18(-0.9%)円安であったのに対して、TOPIXは0.3%のプラスで引けています。
今回の「ディープシーク・ショック」はハイテクに限定で、株式市場全体としては穏やかでした。むしろトランプ政権がはじめようとしている追加関税が市場の動きを鈍らせています。
そうではあってもAI分野で欧米の優位性に疑念を投げかけた今回のショックは、記憶に残りつづけ再現しそうです。

 

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