2/16週振返り:長期金利ギアアップ1.4%台、日銀容認の構え


1月に利上げしたばかりだというのにそれを境に長期金利が上昇しています。今週1.4%を超え2009年以来の高い水準となりました。1/21日銀総裁は国家答弁で「長期金利が急激に上昇するような例外的な状況においては機動的に国債買い入れの増額を実施する」と述べ、この上昇局面を容認しているようです。指値オペ連続で必死に上昇を食い止めようとしていた2022年春頃の悲壮感は全く感じられません。
長期金利急ピッチに上昇 10年もの国債利回り一時1.4%台半ばに
物価上昇も金利上昇を裏付けています。1月CPIが総合4.0%で、米類に至っては70%上昇です。令和の米騒動は落ち着く気配がありません。
1月消費者物価指数 「米類」の上昇率70%超え 歴史的な高騰に
2年連続5%以上の賃上げを連合は目標に掲げています。3/12集中回答日を待たずして、自動車部品最大手デンソーは満額回答です。
デンソー 要求提出から5日で賃上げ・ボーナス満額回答
物価上昇、賃上げ期待をともなって国内では長期金利が上昇しています。

一方、米国では物価が再び上昇しそうななかでそれでも長期金利はやや低下傾向です。1月半ばの4.8%台から足元4.4%台。米財務長官ベッセント氏は、期間短めの債務で財政赤字を補う債券発行戦略を批判し中長期債発行を増やすとみられていましたが、ひとまずは現実路線でいくだろうと市場はみているのかもしれません。政府効率化省(DOGE)が主導するコスト節約推進、規制緩和や減税による成長加速、米国のエネルギー供給拡大といったまだみえない効果を先取りしての低下もあるようです。
ベッセント米財務長官、中長期債の発行増やすのは「まだ先」
それに秘策があるのではとの憶測が低下を促しているのかもしれません…この記事では、42ドルという政府が保有する金準備を評価替えする可能性について、ベッセント氏は自分の考えでないと火消しに走ったものの秘策を温存しているようにもみえます。
外国の債権者の一部に対し、保有する米国債と超長期国債との交換を強制する可能性がある…そんな秘策もあるようです。
ウォール街が警戒する「マールアラーゴ合意」-国際金融秩序の再編も
ニクソンショックやプラザ合意といった金融の前提を揺るがす秘策がいつ飛び出してきてもおかしくありません。既成の概念に捉われず頭を柔らかくしてマーケットを見ていきたいとおもいます。

 

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