2018/10月の新種現象「円高なしの株暴落」

日経平均株価は大暴落しているのにドル円は動きません。

・輸出主導の企業にとって通貨高は、海外で自社製品が売れなくなったり、海外売り上げを自国通貨に両替したら差損が生じて不利です。輸出主導でやってきた日本は、円高が株安を誘発してきました。

・ドル換算で日本株をみる海外投資家にとっては、円高になると為替差損で株価が目減りするため利益確定を進めます。

・円は安全通貨とみなされてきました。有事は円が買われ日本株は不当に売られてきました。

これまでの傾向からすれば、「円高が進まないのに株式が大暴落」という現在目の当たりにしている現象はかなり異質です。




10月の日経平均株価とドル円

10/2に日経平均は年初来高値24,270.62円を付けた後、落ちるナイフでめったざしです。

10/3〜10/9の4営業日で▲801.23円下げたのち、

10/11 ▲915.18円

10/15 ▲423.36円

10/23 ▲604.04円

10/25 ▲822.45円

今や21,184.60円です。

10月は残り3営業日です。まだまだ鋭いナイフが待ち構えているのかもしれません。

 

その一方で円高は全く進みません。10月のこれまでのドル円は、
10/5 最安114.55円
10/15 最高111.63円

です。値幅は3円程度で、主要輸出企業の想定為替レートは105〜110円に収まっているのだから十分に円安です。

参考)18年度想定為替レート、自動車106.80円・電機106.67円=日銀短観

現実を受け止めるとき

輸出主導の企業はグローバル化を進め為替への耐性を強めてきました。

グローバル企業銘柄が出そろう日経平均株価は、この大暴落にあってTOPIXに比べれば全然マシです。

 

日経平均株価をTOPIXで割ったNT倍率は、6月あたりからどうも様子が変わってきました。長らく12.5で一定を保ってきたNT倍率は13台が当たり前でさらに上昇傾向にあります。 NT倍率を毎日眺めていると、海外に活路を見い出さない内需企業は置いてきぼりを食っているように見えてなりません。

TOPIXに比べて日経平均は、ニュースや報道の量を圧倒しています。私も日経平均を通じて株式の動向をみてツイッターで毎日つぶやいています。でも、毎日スイッチングしている確定拠出年金の国内株式投信はTOPIX連動なので、自分が感じている相場感よりさらにパフォーマンスが悪いです。

 

貿易摩擦で米国1強の図式です。大型減税もあって、米国への資金回帰がドル高圧力を生み円高を抑制しています。

しかし今年の株式市場を牽引してきた米国も、自国が蒔いた貿易摩擦の懸念からこの四半期決算で息切れです。保護主義が台頭する中で、それでもしぶとく立ち回れるグローバル企業は相対的に優位だと感じます。

 

現実をしっかり受け止めるときがやってきました。

 

まとめ

今回の大暴落では、円高のバイアスがはがれ落ち、日本株の本当の実力が投資家の目にさらされています。

2018年10月に起きた「円高なしの株暴落」は、今後も繰り替えされる新種の暴落パターンになるのかもしれません。そんな思いでこのブログ記事は書きました。