運用商品提供数は35本までの指針(その2)

厚生労働省が、打ち出した確定拠出年金(401k,iDeCo,DC)に運用商品数の上限35本の方針が、疑問視されています。

企業型DCに対しての上限です。ただ、個人型DCも企業型と同水準とする案が提示されています。

なぜ、35本なのか。

 

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金額=単価×数量。この単純な公式をすっとばして経済の話がなされることが、あまりに多い、そう感じています。

 

私も上限設定には賛成です。商品数が多ければ「選択の自由」は高まりますが、株式や債券の素人には、その自由を使いこなせません。

思考停止に陥り、現金相当の元本確保型商品に益々流れて行ってしまいます。

ただ、35は多すぎないか。企業型DC(401k)を採用する企業は、平均18本です。

個人型DC(iDeCo)では、ネット証券の中には60を超える商品を揃えるところもあります。

私は、加入者獲得合戦の激しさを増すiDeCoに対しての、ムリな獲得の抑止という点で35本の方針がまず打ち出されたと思っていました。

 

日経ヴェリタス5/21号に、『DC、有名無実の本数上限』と題した記事が掲載されています。

これを読むと、運用商品数の上限は、金融機関の意向に振り回された様子を強く感じます。

 

金融機関の立場からすれば、商品ラインアップが多いほど、自社商品へ拠出する加入者が増える可能性が高まります。

でも、商品数の上限を設けないと、運用が活性化されず自社商品に見向きもせず、元本確保型商品への流出に拍車がかかります。

パイを細かくして収益を得られる金融機関を増やすのか、あるいはパイを大きくし金融機関全体としての収益を上げていくのか。その駆け引きの産物が35本のようです。

 

厚生労働省が5/10発表した『運用商品提供数の上限に関する論点および資料』をもとに、ヴェリタス記事は書かれているようです。

これによると、31~35本の商品を出す事業主が1548社に対して、36~40本が33社に留まります。

35本を上限とすれば、運用方針変更の被害を受ける事業主は少なくて済み、なんらかの上限を打ち出した厚生労働省と金融機関の顔が立つというわけです。

 

加入者の視点が全くない、妥協の産物です。

 

 

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