米中摩擦はホント展開が目まぐるしいです。
米トランプ政権は7/10、中国からの2000億ドル(約22兆円)相当の輸入製品に対して10%の追加関税を課すとし、あらたなに6031品目を公表しました。発動は9月の見込みです。
7/6に340億ドルの追加関税を米国は発動したばかりでした。私はブログ記事を書きましたがもう古ぼけてしまってます。。
ただ、このブログ記事で触れているように、両国間の輸入規模の大きな差が今後の展開を占うようには漠然と感じていました。2017年の両国間の輸入額は、
米国:中国からの輸入額が約5000億ドル
中国:米国からの輸入額が約1300億ドル
です。米国の輸入額は中国の4倍です。
今回、米国が2000億ドル相当を対象にしたことで、もはや中国は対象範囲を100%に広げても「報復」とはなりません。
7/6時点でも「最初は340億ドルだが、さらに2000億ドル、次は3000億ドルと増やす」とトランプ大統領はたしかに発言していました。いつものハッタリでもっと先の話と軽くみていましたが、早くも動きをみせました。
3月以来の対中国摩擦は、どちらの国に有利なのか掴めない状況が続きました。ただ今回の2000億ドル追加関税の表明で、輸入規模の差という点で、米国に優勢であるとのシナリオがみえてきました。マーケットもリスクオンに転じました。ドル高が進み、その恩恵で出遅れ感のあった日経平均は3.71%の大幅上昇です。
気になる中国の耐力
2015年後半~2016年前半にかけてのチャイナショックは記憶に新しいです。私も大きく損失を出して苦々しいおもいをしました。。アメリカ・ファーストが猛威のままでいられるのも金融危機に発展していないからです。
果たして中国の耐力はどこまでもつのでしょうか?日経ヴェリタス7/15号『中国株・人民元 透ける「防衛ライン」』に手がかりとなりそうな情報が出ています。
■上海総合指数(先週末7/13終値:2,831.18)
・1月に付けた高値から2割も低い水準で推移している。
・投資家が意識するのが中国株・バブル後の安値である2655。
・7/6の値動きをみると2700を下回ると急反発、一時は下値から3%近く上昇。政府系資金を示す「国家体」は、この局面では買い出動したとの観測が流れる。
■人民元(先週末7/13末:1ドル=6.71元)
・1ドル=6.8~7.0元を意識する市場参加者が多い。
・6.8元はリーマン危機後に約2年にわたり実質的に相場を固定した水準。16年の下落時にも通貨当局はこの水準を守ろうとした。
・6.7元台にタッチした7/3、7/12はそれぞれ元買い・ドル売り介入があったよう。
まとめ
危なっかしい状況には違いありませんが、7月決算相場に差しかかり、マーケットは知らぬふりを装っているようにもみえます。
確定拠出年金の毎日スイッチングをしながら、状況をよく観察していきいとおもっています。