11/28週振返り:大きな転換点、パウエル議長がインフレ「一過性」取り下げ

春先から続くインフレに対して「一過性」との表現してきたFRBパウエル議長でしたが、11/30の議会証言で「恐らくこの言葉を使わないようにする良いタイミングがきた」と述べました。

米西海岸にはコンテナ船が滞留し半導体不足が自動車産業を苦しめています。コロナによる輸送や生産の供給網の狂いがインフレの原因との見立てです。ワクチン接種が進み曲がりなりにも「ウィズ・コロナ」でやっているわけだから、インフレは徐々に収まるとの主張でした。

でもインフレの要因は複合的です。CO2削減に向けて原油採掘への投資が縮小し資源高を招いています。米国では落ち込んだ労働参加率が回復せず、英国では移民や国外からの出稼ぎに依存していた労働が立ち行かなくなっています。これらの要因はすぐには解消されないでしょう。加えてあらたなコロナ変異種オミクロンで閉塞感です。。従来型ワクチンが効かないとなればウィズ・コロナが大きく後退です。供給網の狂いがさらに長引くかもしれません。

FRBパウエル議長が態度を変えたのはこのような背景からです。これまでは不足の事態が生じても金融緩和により株式市場は浮上してきました。でも今後は緩和がインフレを進行させかねずスタグフレーションに陥りかねません。大きな転換点に差し掛かっているようにみえます。

 

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