内部留保は中小と大企業では活用が違う

小池都知事率いる希望の党が内部留保税の導入検討を公約に掲げたこともあり、企業に眠る400兆円を超える内部留保が話題となっています。

共産党さえも内部留保への課税には反対の立場です。野党の中でも希望の党がこの件では少し浮いた存在です。法人税を取った上での課税となるので専門家の間からは2重課税の声が上がっています。世界的に法人税引き下げのトレンドである中、内部留保税を導入すれば日本市場へのネガティブな影響は大きいです。東京の「国際金融都市構想」を打ち出している小池都知事にしては、内部留保税は相容れない考えているようにみえます。公約に掲げたものの小池都知事の発言はトーンダウンしています。




すべての日本企業を引っ括めたバランスシート

10/18日経新聞『内部留保 活用探る』によれば、法人企業統計に基づく2016年度末時点での日本企業のすべてを合わせたバランスシート(金融など除く全産業)は、以下の通りです。

▪️負債の部:1648兆円

→負債:979兆円

→純資産:669兆円(内部留保:406兆円)

▪️資産の部:1648兆円

→現預金:211兆円

→株式:276兆円

→未収入金などその他流動性資産:164兆円

→土地など:997兆円

内部留保とは企業が稼いだ純利益から配当金を払った後に残るお金の累積で、利益剰余金とよばれるものです。「内部留保」という言葉の響きが現金をイメージさせますが、上記バランスシートの通り、内部留保406兆円に対して現預金は211兆円です。現金は内部留保のうち約半分でしかないことがわかります。

 

中小と大企業で事情は違う

当記事によれば、内部留保はこの4年で100兆円増えました。設備投資にも従業員にも回らないブタ積みが増えていると批判の的となっています。

でも内部留保の活用の事情をみると、単なるブタ積みではなさそうです。現預金の6割弱が1億円未満の中小企業と当記事では述べています。

不測の事態に備えて中小企業が現金を貯め込むのはさほど批判されることではないのでは、そう思います。

では大企業はというと、やはりブタ積みではなさそうです。株式(上記バランスシートの164兆円)は現預金以上に増えているとのことです。5年で70兆円以上増とのことです。その大半が企業のM&A(合併・買収)などの海外投資に回っているとの見解を当記事では述べています。設備投資は20年前とほぼ同水準とのことですので、設備よりもM&Aに大企業のお金の使い道が変わっている様子が伺えます。

 

まとめ

内部留保は現金とはイコールではないです。私のようなサラリーマンは給与に転換されれば大変ありがたいですが、そうは行かないマネーです。内部留保は株主のもの。確定拠出年金(401k,iDeco,DC)の運用に励んで株主側としての旨味を享受したいと思います。




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