テーマ型はアクティブ投信の化身

確固たるテーマを持っている人って、本来かっこいいはず。でも、投資の世界では必ずしもそうでないです。

テーマ型投信の販売に金融庁からお咎めが入っています。テーマ型投信とは、世の中の話題に関連する銘柄で組成されたファンドです。例えばAIだとか5G(次世代通信規格)などのテーマに絞った銘柄を集めた投信です。

AIの発展を疑う人はいません。私もそう思ってます。でも、その考えで投信を買うの良くないという話です。テーマが良いことと、テーマ型投信を購入することとは話を切り分ける必要があります。




アクティブ投信の化身

貯蓄から投資へ。2017年の確定拠出年金改正、2018年のつみたてNISAの開始と、近年、個人が投資するための環境の整備が整ってきました。国は投資信託を購入を推奨しています。

推奨を促進する上で投資信託の「質」の向上は欠かせません。金融機関は、購入者が資産形成に良好な金融商品を販売する義務を負っています(フューデシャリー・デューティー)。

この義務に抵触すると、テーマ型投信は金融庁からお咎めを受けています。

 

プロでもテーマを決めた投資は難しいです。運用者の裁量で採用銘柄を決めて組成されたアクティブ投信が、TOPIXや日経平均の採用銘柄だけで組成されるインデックス投信よりパフォーマンスが悪いと批判されているのは周知の通りです。

テーマ型投信は、投資の世界に馴染みの薄い個人を訴求したアクティブ投信の化身とも云えます。AIとかロボットをキャッチコピーにされた投信は、商品の中身が分からなくても分かった気にさせられがちです。素人のこうした気質を狙って、販売サイドばかりに旨味のあるテーマ型投信が出回っているようです。

ぱそたく

 

海外株投信にも化けている

日経ヴェリタス8/19号に『人気の海外株投信 テーマ型以外も選択肢に』という記事が載っています。実は私はこの記事を2度読みました。

 

1度目は誤解していました。記事のタイトルの印象から「テーマ型より海外株式投信がお勧め」と理解しました。

でも、再度読むと「実態がテーマ型の海外株式投信が多いから注意」ということが書かれています。

 

記事には、海外株式型ファンドの年間資金流入ランキング」という表が載っています。12本のファンドが挙げられており、そのうちの7本はテーマ型に分類されています。

「テーマ型」の明確な定義をこの記事は示していないので、正直なところ分類が正しいのか判断できません。

 

まとめ

私は、確定拠出年金の数少ない商品しか普段みていないので、テーマ型といわれる投信を購入したことはありません。

日経ヴェリタス記事の分かりずらさが、テーマ型といわれる投信の分かりずらさと直結しているように感じました。