8/8週振返り:不吉なお盆、金先物フラッシュ・クラッシュ

お盆を挟むこの時期は金融の転換がやってきそうで不吉な気配に襲われます。

2019年の8/14は米10年債と2年債の利回りがひっくり返る逆イールドが発生しNYダウが800ドルの暴落に見舞われ、リーマンショックからの回復局面がいよいよ大詰めの感が漂いました。米政策金利がこれに前後して3度の利下げを経てようやく株式市場は浮上に転じましたがもうヨレヨレです。結局のところ、リーマンショックをも上回るコロナショックが翌年勃発してさらなる金融緩和の時代に突入したわけで何が起こるかわかりません。

そして歴史的にはニクソンショックがこの8/15でちょうど50年です。金とドルの交換停止を突如として米大統領が表明しました。いみじくも今年と同じく米国は日曜日でした。表明があったタイミングは日本時間で8/16午前で日本の為替市場が世界に先駆けて大パニックに陥りました。
日経新聞8/2『マネーと経済 切れた連動』によれば金との比較で過去50年で98%下落したとのことです。
米国株式市場は紆余曲折あるもののこの50年は金と連動しています(トウシル『金価格とNYダウの面白い関係。今こそ分散投資対象に「金」を加えるべき?』)。
時代が移れどニクソンショックから脈々と続く金融緩和が株式の上昇を支えているともいえます。

今年もヒヤッとする事件が…。日本時間8/9朝にCOMEX金先物が100ドル近く下り一時的に1,700ドルを割込みました。前週8/6発表の米雇用統計が好調で利上げムードが高まり、金利がつかないゴールドに下げ圧力が強まるなか日本は祝日とあって売買が細りフラッシュ・クラッシュです。
各国中央銀行トップが集うジャクソンホール会合が8/26〜28に控えています。コロナ渦かからの復興を見据えた米政策金利引き上げの地ならしのため、この会合で何がしかのステートメントが出るのではないかと警戒が強まっています。その不安が金市場に現れました。

米国株価指数は依然として市場最高値圏を維持しています。一時的な調整があってもおかしくないです状況ですが、長期の目線で冷静に判断していきます。

 

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